ロレンス編集部
【1/100の映画評】過酷な環境にいる子供を見ると泣けてしまう・・『僕だけがいない街』
ふとした瞬間にどことなく”嫌な感じがする”。空気が変わり、時間が停止、いや逆に回り始める。それが合図だ。 主人公 藤沼悟(藤原竜也)は、売れない漫画家であり、ピザ屋のアルバイトで生計を立てていたが、時間が巻き戻される<リバイバル>という現象に悩まされていた。不吉な予感と言ってもいい。その感覚が訪れるのは、何か”よくないこと”が起きる前兆だ。悟はその”よくないこと”を未然に防ぐ努力を人知れずしていたのだが、すべての<リバイルバル>の遠因が、小学生時代に自分の同級生たちを巻き込んだ学童連続殺人事件にあると知る。 ©三部けい(KADOKAWA / 角川コミックス・エース)
ロレンス編集部
憂鬱な朝 気だるい夜・・女はアフリカツインの夢を見る。- 東本昌平・RIDE「Encounter the wild」より
退屈していた女に不意に訪れた アフリカツインとの出会い
午前6時。
アキコはいつものとおり目覚める。ベッドの傍らにはパートナーのヒロミがまだ熟睡している。
昨夜の深酒を後悔しつつ、ヒロミを残して仕事前のジョギングに出かけるアキコだったが、信号待ちをしているときに、目の前を通り過ぎて行った一台のオートバイになぜかふと、関心を持つのである。
それは大型のモーターサイクル。HONDAのアフリカツインだった。
朝起きて、走って、働いて、酒を飲んで、深夜に帰宅して、また朝起きる・・
アキコは退屈していたのだ。
仕事が面白くないわけでもないし、パートナーのヒロミとの暮らしに倦んでいるわけでもない。た...