非力なノーマル車を如何にスマートに走らせるか?も確かに奥深いんですが
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。"ダートトラックライディングの基本は100ccのミニバイクにあり" とは、このスポーツの本場アメリカで古くから言われ、日本でも多くのライダー、各地のスクールプログラムで今日も信奉されている金言です。
100ccのキッズ用オフロードバイクでフラットダートを走り回ることをトレーニングの一環として始めた開祖?は "キング" ケニー・ロバーツ・シニアらと言われていますが、その一見素朴っぽい理論の純潔を護るかのごとく、タイヤ以外のマシン各部はノーマル状態こそが至高、といったふうに頑に信じる人もいます。しかし筆者はどちらかと言えば、この競技の特性に見合った "合わせ込み" ・・・単純にパワーを上げたり数値的なことでなく、走行する状況に応じた最適化・・・を、シンプルな車体構成と決して高いとは言えないマシンの限界のもとで学び、自身の実地経験として得られる、貴重な素材だと思っています。
キッズの体格に合わせた小さなオフロードバイクの基本姿勢を、大人がフラットダートで走るためにリセッティングすることは、自身のライディングポジション・フォームを整えるのと同時に、例えばモトクロスマシンを "DTX化" する上で必要とされる変更点を身を以て知る学びの側面もあります。自身のスタイルとマシンセットアップの基本的な考え方の理解を早くに確立することは、より大柄で高出力のフルスペックマシンを御する上でも、大きな助けとなるはずです。
全ての要求項目でヒャクにも劣る?125cc後継マシンを大化けさせたい!
ダートトラックライダーたるもの一家に1台は必須、とまで言われるホンダ製100ccのちっぽけな名車が終売となったのはたしか2013年。翌年発売された125ccの後継機種は、キャブレターモデル→フューエルインジェクションモデルとマイナーチェンジをしながら今年も販売されていますが (22モデル国内分は144台限定で即日完売ですって!普及機なのにね!) 名車である "ヒャク" より変速ギアが1段少なくて10kg重くて出力は低い、という・・・。
いえいえ、簡便なセルスターター採用で中低速回転域は安心感が増し、ルックスもシュっとして現代的で、本来のコンセプトたるキッズ用オフロードバイクとしては間違いなく進化してるのだと思います。勝手に大人用ダートトラックマシンに転用しようとしといて文句言うのは実はお門違いかも?
筆者所有の14年式125cc、実はライディングポジションに関して (だけ?) は、旧ヒャクを含めた他の同クラスマシンより優れていると感じます。見た目もホントにいい。でも、悲惨なほど遅い・・・。
というわけで、ダートトラック走行で常用したい高回転域の獲得と、もうちょっと全域にパンチ力が欲しいので、オフロードマシン用アフターマーケットパーツの宝庫アメリカで、冒頭写真の2アイテムをゲット!純正カムシャフト持ち込みでリ・グラインド加工にて製作してくれるハイリフトカム、と少しだけ力を増してくれそうな?大きめの高圧縮ピストンです。COVID-19禍で入手にはちょっと時間がかかりましたが、希望の品がようやく全て手元に揃ったので、そろそろエンジン降ろして組み付けたいと思っているところです。
これで活力漲って、世の中も落ち着いて春ごろには試運転できるといいんですけどね。しかし昨今新車も中古車も層が薄くなって、しかもこの先 "エレキの時代" へと入っていったら、こういったエントリーユーザーにも優しい手頃なモデルってどんな位置づけになっていくんでしょうね。我々も今のうちからなにか方策を練っておかないとなりません。・・・意味深?
ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!