2018年にスタートしたこのコラムで、筆者ハヤシがこれまで広げたやたらとデカい大風呂敷。枚挙に暇もありませんが、"プライベートなレーストラックのオーナーになる宣言" まで含めてそこそこ実現をしてきました。当社調べで6〜7割くらいは日の目を見てるんじゃないかしら。本日ご紹介するのは6年前のお約束、新たな "万人向けダートトラック・フレーマー" 完成のご報告であります。

じゃじゃ〜ん。

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。いやぁな〜んでこんなに時間かかったんだろ。オリジナルの記事、皆様へのプレゼン第1弾はなんと2019年1月、そうか・・・例のパンデミックの始まる直前だったわけですね。

賢明な読者諸兄、熱心なヤフオクマニア、あるいはホンダ社員の方とかならこの写真だけでお気づきかもしれませんが、この "ピープルズ・フレーマー" の骨格として我々が選んだのは、2001〜2008年に販売された "CB400SS" なる単気筒モデルのメインフレーム。1998年発売のCL400という前身車種もほぼ同一形状で、いずれも6年前には中古パーツでゴロゴロ転がっていて二束三文で入手可能でした。400cc単気筒クラスだと最軽量の部類のフレームらしく、SR400なんかは倍くらい重い印象。

画像1: じゃじゃ〜ん。

ダートトラッカーの乗り味・ハンドリングを決定づけるフロントエンドは、三つ又・37mmフロントフォーク・19 x 2.15ホイールまでホンダFTR250を流用。フォークとホイールは別車種のものでも全然いいんですが、三つ又はこれほど最適なオフセット値 (67mmだったかな?) のものが日本製量産車のパーツでは他にないため、安く仕上げるならほぼ一択、となります。

搭載したエンジンはホンダ製450ccモトクロッサーCRF450R、キャブレター年式の初期型。というか2003年デビューイヤー?の真なる第1世代の個体を入念にオーバーホールしています。新品の純正内部パーツはとっくの昔から手に入らないものがチラホラ出てきていますが、社外品ならなんとか揃えられるしまぁまだしばらくは安心して使えるでしょう。左右ラジエターは純正同形状コア増量のチャイナコピーでお安くまとめています。

スイングアームはフレームとのマッチングを最優先してCB400SSを選択。メイカー純正そのままの寸法では長すぎるため、オーバル走行に最適化した軸距 (筆者所有の C&J450用フレーム同等) となるまで50mm程度ショート加工。結果としてFTR250よりホイールベースが短くなりました。

画像2: じゃじゃ〜ん。

リアサスペンションユニットは、C&J450用のPENSKEショックを解析してフルコピー品を他社で特注。リザーブタンク・車高調つきのオプション全部のせでもP社の半額以下で作ることができました。シングルショック化のためスイングアームを補強。フレーム一部加工。シートレール新造。

リアホイールとブレーキ一式はDTX化されたCRF450Rから移植。左右ステップ取り付け位置も合わせてポジションは競技特性とオーナーの体格に合わせてフィッティング済み。

シートカウルはこの車両唯一の本場舶来品?ブライアン・スミスが乗っていた C&J450 (つまりうちに転がっていた) から外してきたペラペラFRP製。ここが安っぽくないとちっとも様になりません。

フューエルタンクはかつてストリートトラッカーブームの折、CB400SS用 (!) に国内で製作・販売されていたらしいナイト型アルミタンク新古品をありえないほどの格安入手。やはりヤフオクは神。洗車もサボりがちなマシンオーナー氏とFRP製タンクはちょっと相性悪そうなので丁度良い品。

画像3: じゃじゃ〜ん。

諸々の製作は埼玉のプロショップシミズに筆者あーじゃねこーじゃねとクチ出ししまくりで丸ごと依頼。外装ペイントは茨城のエアプランツに車両オーナーがフワっと気分を伝えてこのように完成。

見た目120%!でシュっとしてますが走らせるとさらにコレがまた。

とまぁ、置き撮りで十二分にその完成度はお伝えできてると思うのですが、実際走らせても狙い通りかそれ以上の仕上がり!ということでビルダーもペインターももちろんオーナーもみんなニコニコ。

画像1: 見た目120%!でシュっとしてますが走らせるとさらにコレがまた。

外装ペイント前に動作確認?各地のトラックでテスト走行なんかも何度も繰り返しちゃって。膿出しの必要ないくらい相当良い感じですよ。フツーにC&J並み。いやコレベタベタに褒めてんですよ。私とオーナー氏の発案ですから半分は自画自賛ですが。

画像2: 見た目120%!でシュっとしてますが走らせるとさらにコレがまた。

そうは言ってもキャブ車の450ccモトクロッサーなんてもう国内の中古市場に大して残ってないじゃん・・・とかあちら本場のホンモノ買うよりお安いったって結構お金かかるんざましょ?などとお嘆きのアナタ、ご安心ください。こちらの個体はあくまで新たなアプローチの第1弾・新章ですからね。

・例えばエンジンまで含めてCB400SSをチョイス (いにしえのXR400R系チューニングが可能)
・より安価なリア2本ショック化 (スイングアーム加工がだいぶシンプルになります)

などといった派生バージョンも様々にありえますから、皆様も次の1台の候補にいかがでしょうか?

個人的には直管マフラー・社外CDI・スリッパークラッチまでやっちゃえオーナー!って感じ。時間かかったけどなかなかのプロジェクトになりましたよ。あなたが足を運ぶトラックでもしこのマシンを見かけたら、ご質問ご試乗依頼などお気軽にどうぞ。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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