来る3月9・10日の2日間ダブルヘッダーを皮切りにいよいよ開幕する全米プロダートトラック選手権AFT: アメリカンフラットトラックシリーズ。事前エントリーリストの名前が徐々に増え、参加台数 = 大会規模も朧げに見えてきましたが、上位カテゴリーである2気筒クラス "ミッション・スーパーツインズ" には昨シーズンちょっとお休みしていた古株のライダーも幾人か復帰してくるようです。

参加台数激少!エントリー費バカ高!のプレミアクラスよさようなら

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。"プレミア2気筒" と "その他2気筒" という2つのクラス分けが数年続いたAFTの愚かなルール設定は、本来登竜門クラスである単気筒450ccからステップアップを目指すべきトップノッチ・カテゴリーそのものへの注目度の低下・高額な年間エントリー費を賄えずの台数減少・下位カテゴリーへのライダー流出といった様々な変化をもたらした、試行・錯誤のまさに後者のほう、でした。

画像1: Sammy Halbert Racing
Sammy Halbert Racing

"非公式ながら" 2009年シーズンGNCの総合チャンピオン (単気筒・2気筒2つのカテゴリーに分割された同年、両クラス合わせての年間最多ポイントを獲得) であるレースナンバー69、サミー・ハルバートはワシントン州出身の36歳。プロキャリア19年目となる古株ライダーのひとりです。身長160cmと小柄で腕がだいぶ短めの体型なんですかね、ライディングフォームがかなり独特です。

昨シーズンはじめは、引退した3タイムズチャンピオン、ケニー・クールベスJr. のチームからインディアンFTR750を駆ってスーパーツインズクラスにエントリーしていましたが、あらゆる面で費用が嵩む "ダメダメAFT" の施策のあおりと、もしかするとややエキセントリックなキャラクターが災いしてか、シリーズ半ばで継続参戦を断念し、秋口以降はイタリア・タブッリアにあるヴァレンティーノ・ロッシ所有の "モーターランチ" で、自身のトレーニングも兼ねつつGPライダーたちのスパーリング相手を務めるなど、復帰のチャンスを狙う浪人生活を送っていました。

画像2: Sammy Halbert Racing
Sammy Halbert Racing

今期サミーはヤマハMT-07改でスーパーツインズクラスにカムバック!

レギュレーションにより2気筒カテゴリー各車の性能差の調整も試みつつ、レース専用車・市販エンジン改造車の区別なく1カテゴリーで争われる今シーズン、ハルバートは以前から単気筒マシンで自身と相性の良いヤマハ、近年AFTシーンでの進化も著しいMT-07ベースのマシンでシリーズに復帰します。

ちなみに3月3日現在のスーパーツインズへのエントリー台数は24台、内訳はヤマハMT-07が8台、インディアンFTR750が6台、ハーレーダビッドソンXG750Rが2台、ロイヤルエンフィールド650が2台、カワサキニンジャ650が2台、ハーレーXR750・KTM790DUKE・890DUKE・ハスクバーナノーデン901が各1台、というこれまでにないバランスの顔ぶれとなっています。リストに名前のない有力ライダーも数人いますし、まだ増えるとは思いますけどね。

画像: Pensacola Dirt Track race with the Insta360 invisible selfie stick youtu.be

Pensacola Dirt Track race with the Insta360 invisible selfie stick

youtu.be

開幕戦の舞台であるデイトナ・ショートトラックでの過去の勝利経験もあり、狭いスペースでガチャガチャやりあう "ベアナックル・クリンチ系" の勝負に滅法強いサミー・ハルバート、今シーズン台風の目のひとりとなるかもしれません。新たなスタートを切るAFT、次週のレースは要注目です!(その前に日本でちゃんと観られるのだろうか・・・?)

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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