AFT: アメリカンフラットトラックの2023シーズン開幕までいよいよ3週間を切りましたが、渦中の?インディアン・モーターサイクルが "ファクトリー・レーシング・プログラム" の体制と "プライベーター・コンティンジェンシー (報奨金・賞金) プログラム" を発表しました。公式リリース冒頭の写真は・・・アレレ、やっぱり7度目のタイトルに挑戦する "永遠の独立系ライダー" ジャレッド・ミースですよ?

噂に違わず所謂 "ファクトリー・チーム" についての言及は一切なし・・・

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。昨年2022シーズン、キング・オブ・ザ・バガーズ (サイドボックス付のツーリングモデルベースで競う異色ロードレース) 、スーパーフーリガン・ナショナルチャンピオンシップ (AFTとは完全に切り離された超重量級・2気筒ストリートモデルによるフラットトラックレース) 、そして伝統のAFTといういずれも "アメリ感ゴリゴリ" の3カテゴリーを完全制覇したインディアンですが、それぞれタイラー・オハラ、ジェレミー・マクグラス、そしてジャレッド・ミースの3人に今期のナンバー1プレートを委ねることになります。

画像: American Flat Track
American Flat Track

FTR750を走らせる "プライベーティア" への報奨金プログラムは・・・

またインディアンは2023シーズンのAFTで、プライベーティア (我が国では "プライベーター" という和風表記?が一般的) への最大総額 28万ドル( ≒3,768万1,840円)のコンティンジェンシープログラムを設けることを合わせて発表しました。紆余曲折を経てこうした金銭面でのメイカーサポートまで一気に打ち切るのでは?とも懸念されていましたが、マニュファクチャラーとして一応の体面は保たれた格好?です。

・2023シーズン・チャンピオンシップ獲得: $25,000(≒336万4,450円)
・1位入賞: $7,500(≒100万9,335円)
・2位入賞: $2,500(≒33万6,445円)
・3位入賞: $1,500(≒20万1,867円)
・4位入賞: $1,000(≒13万4,578円)
・5位入賞: $500(≒6万7,289円)
・6位入賞: $350(≒4万7,102円)
・7位入賞: $250(≒3万3,645円)
・8位入賞: $150(≒2万187円)
・9位入賞: $125(≒1万6,822円)
・10位入賞: $100(≒1万3,458円)

実際のところ、今期1〜10位をFTR750が独占するような風景を我々が目にする機会はないでしょうし (ジャレッドのプライベートチーム以外にはたして何台のインディアンが出走するかすら未知数です)、28万ドルの報奨金に充てる予算を全て使い切ることは考えにくいわけですが・・・リストの上のほうのお金はきっと彼がゴッソリ持っていくんでしょう・・・つくづくジャレッド・ミースというライダーのトラック内の速さ "だけでない" 強さ、これを運とは言わないですね、勝利に拘る上で必要な、盤石の体制を貪欲に確実に積み上げていくしたたかさには脱帽です。

画像: Jared Mees Racing
Jared Mees Racing

昨シーズン終盤のころから、インディアン・モーターサイクルがこのスポーツへの一切の支援を打ち切るなら、ジャレッドはもう現役を引退するんじゃないか、とまで囁かれていましたが、2017シーズンのFTR750実戦投入以来 (実際にはその前シーズンからテストライダーとして開発に深く携わっていたようです) 、一貫して同社の "ファクトリーチーム活動" と距離を置いてきた現役最強のプライベートライダー、ジャレッド・ミースはこれからも走り続けます。

もしかしていま彼が見据えているのは、ハーレーダビッドソン・ファクトリーライダーとしてGNC黄金期に9度のチャンピオンを獲得したスコット・パーカーの打ち立てた大記録を破ること、だけなのかもしれません。今期の活躍にも大いに期待したいところです。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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