ろっしふみがんばっちゃう?2人組で戦う100km耐久飛ばないTTレース!
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。長年活躍したmotoGPからの引退後、4輪GTレースに出場する傍らで後進の育成にも力を入れるスーパースター、ヴァレンティーノ・ロッシが、自らもライディングを楽しむトレーニング施設として地元イタリア中部タヴッリアに広大なプライベート・ダートトラックを所有していることは以前に当コラムでもご紹介したとおりですが・・・
年に一度?のガチンコ競技イベントとして彼が10年以上前から熱心に毎年主催しているのが、2人のライダーでペアチームを組み、1周数キロの起伏あるコースを100km (!) 周回する耐久レース "VR46 100km DEI CAMPIONI" です。彼の流儀、というかココでのトレーニングスタイルとして左足に鉄スリッパーは履かない様子。まぁヒラヒラと走るTTレイアウトですからね。
今年の同レースでヴァレンティーノ・ロッシ組は2位フィニッシュだった様子。ストーリーの本筋に無関係ですが表彰台と照明タワーが非常にかっこいい。そしておそらくこの場所はホームストレッチなのでしょうけど、かなり角度のついた傾斜地であることが良くわかる写真です。
1周目1ターンの進入速度が速すぎる横一列のマシンスタートには慎重派の私
ロッシの流儀は耐久レースらしく?ル・マン式スタートを採用していますが、最近各地のイベントレースで流行しているのは、オーバルの4ターン奥にモトクロスで使われるスターティングマシン (ゲートが手前にパタっと倒れて乗り越えていくやつ) を設置し、横一列でスタートする形式です。発端はブラッド・ベイカーがマルク・マルケスをコテンパンにやっつけたスペイン・バルセロナの "スーパープレスティジオ・ダートトラック" あたりからなのかな・・・?
その後オーストラリア・タリーの "トロイ・ベイリス・クラシック" (〜2018年まで?開催されたタール撒きオイルトラックでのTTレース) やアメリカでの "X Games Flat Track" でも採用され、一定の認知を得たこのスターティングマシン方式ですが、テレビ映えを大いに意識した演出で、車高が低く低剛性を身上とするダートトラックマシンには負荷が非常に大きく、またスタート直後のクラッシュの可能性・・・幅広めのダートトラックハンドルバー+ホイールスピンしたマシンが振られて接触しやすいこと、いきなりトップスピードで全車が1ターンに飛び込む混乱した状況が生まれやすいことなどなど・・・があることから、筆者が主催者目線で捉えるにあまり賢しい選択肢とは思えません。
四角四面に伝統的フォーマットに固執する必要もないとは思いますけどねー
数十台からさらに多ければ100台超のエントラントを捌き、良好なトラックコンディションを維持し、競技参加者の身の安全を最優先に滞りなくスムーズなレース進行を追求するのなら、いわゆるダートトラックレーシングのトラディショナルなフォーマットは長い年月をかけて揉みに揉まれた、おそらく最良の解のひとつ (つまりはファイナルアンサー) だと言い切ってよいでしょう。
しかし、少ない人数でのコンパクトなイベント進行とか、短時間での試合の決着とか、あるいはまた別の (より高度な?) コンセプト・・・そのうちご紹介しますが筆者の主宰するレース団体FEVHOTSの次なるミッション・・・を求めるのなら、あくまで伝統的なフォーマットに固執する必要もないのかもしれません。本場のAFTだってグジャグジャにルールを改訂?改悪?するご時世ですからね。
ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!