GNCライダーにノリで予備車を借りてジャージで走った3/8マイル・・・
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。LAのダウンタウンから北上すること135km。有名なエドワーズ空軍基地からもほど近いモハーヴェ砂漠の荒野に、西海岸最速と謳われるロードレーストラックと、3/8マイルダートオーバルを含む6つの小トラックを併せ持ったウィロースプリングス・インターナショナル・レースウェイがあります。
1953年に開業したこの由緒ある高速ロードレーストラックは、ターン数9で全長2.5マイル。かつて1980年代頃まではCARTなどトップカテゴリーの公式戦も数多く行われたほか、南カリフォルニア特有の温暖で乾燥した気候が好まれフォーミュラ1のシーズンオフテストでも活用されましたが、近年はメジャーなビッグイベントの開催は少なくなっています。
写真左下に縦にふたつ並ぶオーバルトラックの上側、"ウォルト・ジェームズ・スタジアム" という名の3/8マイルダートオーバルは、すり鉢状のハイバンク・クッションが特徴で、2輪4輪合わせても年に僅か数戦のレースイベントが開催される他は、各カテゴリー・チーム単位でのテスト・マシンチューニング目的の貸切使用を除き、一般走行には一切供されていません。
そんな特別感タップリのレーストラックで年に2日、250台以上が集まるローカルレースイベントに、手ぶらで出かけていってGNCライダーから予備の450ccとメカニック氏をまんまと借りてサクっと出場してしまった私。この旅をアレンジメントしてくれた本場ダートトラック界の名物フォトグラファー・中尾省吾さんというオジサンのおかげなんですが、荒々しいトラックコンディション、未知の速度域での攻防、トモダチ未満ニッポン以上?驚くほど暖かいパドックコミュニティ、野太い咆哮を上げるホボ直管のフルスペック全米選手権マシン・・・こんなのいっぺん味わったらば、その後の人生観が変わってしまいますよ。少なくとも元には戻れません。ルーストでジャージはビリビリ身体は痣だらけ、ヘルメットも一発でガッサガサになりますけどね。プライスレス。
撥ね飛ぶルースト!逆巻く砂塵!異世界感が凄いオンボード映像はコチラ
かれこれ10年以上前の出来事なんですが、まるで先週出場したレースかのように叙情的な参戦記をお伝えすることももちろんできます・・・が今日はやめておきましょう。昨年開催されたこちら3/8マイルトラックでのレースのオンボード映像が見つかりましたので (というかココでのレース映像は未来のリベンジマッチのためいつも片っ端からチェックしてますけど) 前走車からのルースト (直撃すると最高速も落ちます) 、視界不良ギリギリ?の "ダスティ" なトラックコンディション、ピックアップとレスポンスの良いノーマルマシン ≦ 全開時に競り負けしない最高出力と不意のスリップにも負けない分厚くフラットなトルク特性の両立を目指す "直管系全米選手権チューン" の有効性、などの端緒を感じていただけたらと思います。
一面の砂漠地帯のなかにあるレーストラック、まるで地平線目がけて滑り込んでいくようなこの独特の風景に再び身を置いて再チャレンジすることができたなら・・・自前でマシンを用意するより現地で勝てそうな車両をある程度の金額出してでもレンタルするほうが勝機はあるかもしれません。肩慣らしで前週にどこか他の小レース出たいかな・・・とか野望は尽きませんが。きっとまた行くぞ!
あのとき快く車両を貸してくれたレースナンバー27のロバート・ "バグス"・ ピアーソン (右) は今も変わらずAFTトップカテゴリーに参加しています。今年37歳かな。年上の相棒でメカニックのベン・ナイトも元GNC参戦ライダーで、今も筆者の様々な相談に乗ってくれています。マイ情報筋No.1。
ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!