生涯に渡ってスポーツを愛し親しむ、いわゆる "愛好家" とは違い、常にベストパフォーマンスを追求し続けるプロフェッショナル・アスリートには、いつの日か勝負の舞台を去ることを自ら決断しなければならない場面もあるわけですが、競技生活が終幕を迎えたあとも、また別の関わり方や活動を見つけ、コミュニティーに好ましい影響を与え続ける人たちがいます。アメリカン・ダートトラックレースシーンでは、才能に恵まれた1979年プロデビュー組の面々が、現役ライダーたちをサポートするグループを立ち上げ、レーストラック内外で様々なプロジェクトに精力的に取り組んでいます。

GNC黄金期に活躍した "花の'79年組" がこの競技の未来のために再結集!

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。今日ご紹介するのはその名もズバリ "Rookie class of '79 and friends" なる自助グループ。"GNC: 全米プロダートトラック史上最良の当たり年" と言われる1979年にプロデビューした、ウェイン・レイニー、スコット・パーカー、ロニー・ジョーンズら6人を中心メンバーとして、プロフェッショナルレベルのダートトラックレースで負傷したライダーとその家族を総合的にサポートすることを主な目的に、2009年設立された非営利団体です。

画像1: GNC黄金期に活躍した "花の'79年組" がこの競技の未来のために再結集!

1979年のGNCルーキーイヤー以降、ある者は後にロードレース世界選手権で大成功を収め、あるいはGNCで歴代最多優勝を記録したチャンピオンとなります。また現役引退後には飲食業界や宝飾デザイン、アパレルブランドの共同経営など各方面で、ライディング以外のさまざまな才能をいかんなく発揮し、経済的にも成功したメンバーばかりなのもこの面子の特徴のひとつです。

2009年、motoGPのインディアナポリスGP前夜に開催されたインディマイルで久々に顔を揃えた彼らは、メンバーの1人チャズ (チャールズ) ・ロバーツの発案により、オリジナルアパレルの販売やチャリティオークション、ラッフルズ (慈善目的の富くじ) などで資金を集め、受傷したライダーとその家族へのサポートを行うプロジェクトを開始。10年以上継続しているこの活動、協賛する企業も着々と増え、今日ではこんなイカした大型トランスポーターで、AFT各ラウンドに出展参加するほど、レースシーンになくてはならない "顔役" になりつつあります。

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来月の目玉!?はBB6 & JM22とスプリングフィールドマイル戦で握手!

ここ数年、なんとなく大きなクラッシュが増えている?ような印象のアメリカンフラットトラック。トップカテゴリーでは2018年のXゲームズ・ショートトラックでのブラッド・ベイカーや、2019年ミネソタ・マイルでのジェームズ・モナコが、脊椎損傷による下半身不随の車椅子生活で現在も懸命のリハビリテーションを続けており、"ルーキーズ'79" も彼らに継続的なサポートを続けています。

画像: 来月の目玉!?はBB6 & JM22とスプリングフィールドマイル戦で握手!

来たる9月第1週末、イリノイ州スプリングフィールドでショートトラック戦2レース + マイル戦2レースで開催されるAFT4連戦???では、マイルレースの決勝オープニングセレモニー前に、そんなブラッドとジェームズと一緒に自分のバイクでのパレードラップ参加権がチャリティオークション中!ミニマム$500からで幸運な10名がその権利を得ることができるとのこと。過去に我が国へ3回やってきて日本のトップライダーたちと競った "マイルマスター" #4 ブライアン・スミスもつい先日、今期限りでの引退を表明したようで、いろんな意味で感慨深く目が離せない週末になりそうです。

大人気の "ブルタコ・ワンメイク戦" をここまで盛り上げたのも大手柄!

ここ数年、1970年代に販売されていたスペイン製市販ダートトラックマシン、名車ブルタコ・アストロをカリンカリンに仕上げてワンメイクレースをやるのが密かな人気の本場ダートトラックシーンですが、これはそもそもルーキーズ'79が仕掛けたチャリティの一環として始まったものです。

画像1: 大人気の "ブルタコ・ワンメイク戦" をここまで盛り上げたのも大手柄!

70年代当時、低廉な価格で大ヒットしたモデルだけに、車体は探せばまだまだ見つかるようですが、良い状態をキープするには結構予算が必要らしいです。日本円だとフツーに3ケタ万円は確実ですって・・・。ここでも1台でも多くのマシンをサルベージして再び走らせるべく、エンジンパーツや車体周りの一式もほぼ全て新造できる計画が、花の79年組を中心に進められているのだとか。油断も隙もありやしませんね。抜かりなし。

筆者の周りでも聞くとまだ未見って方が結構いるんですが、こちらの記事で紹介しているブルタコ・アストロのワンメイクマッチュレース、有料コンテンツですけど見る価値大アリでしたよ。是非に。

奇しくも?彼らのデビューイヤー1979年生まれの筆者ハヤシ、現在の彼らと同世代となる20年後には果たしてどんなスタンスでこのスポーツと関わっているだろう?とか考えると、今からますます色々組み立てないとなー、と背筋が伸びる想いでいっぱいです。がんばりましょう。がんばります。

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

画像2: 大人気の "ブルタコ・ワンメイク戦" をここまで盛り上げたのも大手柄!
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