アメリカ人は (サマーズさんに限らず) バイクを持ち上げるのが大好きです?
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。アメリカの整備スタイルといえば、モーターサイクル・リフト、あるいはメインテナンス・テーブルなどと呼ばれる低めの台上にマシンをしっかりと固定し、その周囲をメカニック氏が立って歩き回りながらネジを回す姿がすぐに思い浮かびます。
ひざまずいて、あるいは寝そべって作業する場面ももちろんあるはずですが、可能な限りスックリ立つか椅子に座るか・・・要は楽にリラックスして仕事ができる姿勢を優先している印象です。その方がおそらく効率も上がるんでしょうね。
緊急整備!明日のレースまでにメインとTカー両方エンジン積み替えるよ!
週末2デイズ・Wヘッダー2連戦のAFT = 全米プロダートトラック選手権、エンジン壊れたとかどうしても別仕様のものに入れ替えたいとかで、1レース目が終わって翌日までに積み替えなきゃならないことなど・・・時にはそんな切実なシチュエーションがあるらしいのですが、全米巡業スタイルのこのシリーズ、運良く知人友人づてに設備のそろった屋内ガレージやワークショップを使わせてもらえればいいのですが、そうでないとすると?・・・彼らは泊まっているモーテルの駐車場で、おもむろにチームトレーラーのゲートを開けます。
とにかくクランケ (患者) は手術台の上に運ばないとテンション上がりませんので・・・日本でもアメリカ系会員制スーパーマーケットなんかで買えそうな屋外用ピクニックテーブルの上にドーン!
お日さまの出ているうちに急いで作業しなくっちゃ!なんてやや焦りながらズンズン進めていきます。とりあえず雨は降らなさそうなので1台目はエンジン腰上降ろしてケースカバー開けて・・・。あ、ちなみに駐車スペースは "番長停め" して7台分使ってます。空いてたからね。なにか問題でも?
そうはいっても日が暮れちゃったらただシンプルに発電機まわして投光器つけたらいいだけですよ。手元もキッチリ明るいね?なんなら夕飯もここで座ってマシン囲んで食べちゃう?明日間に合うの?
まるでちょっと実相寺昭雄監督みたいな別アングルからもう1枚。トレーラー番長停めしてる理由は、夜になって投光器つけたとき、モーテルの他のお客様の客室に明かりが眩しくないように、というこゝろくばり?だと今さら気づきましたよ。プロの仕事は思った以上に隅々まで繊細です。
パーツや工具や周辺アイテムなど一切合切の積み込んであるレースバン (トランスポーター) の傍なら、エンジン降ろしてフレームまで全バラするくらいちょちょいのちょい、ですね。特にシンプルな構成のダートトラッカーならではの光景かとも思いますが。
そしてきっちり間に合わす、というね。華やかな表舞台のみならず、プロフェッショナルたちは日夜パーキングロット (駐車場) でも戦いつづけています。ガチンコ青空整備、おそるべし。もしかして狭いニッポンのアマチュアレーシングシーンでも活かせるヒント、なにかしらあるかもしれませんね。
ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!