左から順に、スコット・パーカー + ジョー・コップ + ブライアン・スミス + クリス・カー + ジェイ・スプリングスティーン + ジャレッド・ミース + サミー・ハルバート + ライアン・サイプス。この8人の名を、誰ひとり聞いたことがない、という貴方は、ダートトラック的にはちょっとばかりモ★リ・・・いや失礼、つまりこの競技の歴史の一歩目から "学び直し" が必要なほどのビッグネーム揃い、なんです。COVID-19で全米プロ選手権が幕開けないままの今、状況を逆手に取ってこんな愉快なコンテンツが生まれるなんて!むしろ平時なら簡単には実現しなかったことかもしれません。

ガチンコ勝負の舞台は "Somewhere in the USA... (アメリカのどこか) "

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。1970年代から今日まで、足掛け50年間のUSダートトラックレースシーンが生んだ8人の名ライダーを集め、(ディスカバリー系ケーブルチャンネルとかにありそうな?空想バトルとかではもちろんなく!) 現実にオーバルトラックで次々マッチレースを行って、時のNo.1を決めようじゃないか!というド直球の夢のような企画が、今日ご紹介する "Flattrack FITE Klub (フラットトラックファイトクラブ) " 。時節柄、会場は非公開 = アメリカのどこか、無観客・動画配信主軸のコンテンツです。

画像: ガチンコ勝負の舞台は "Somewhere in the USA... (アメリカのどこか) "

この企画の実現は、ボクシングをはじめとしたさまざまな格闘技の配信を核に、最近はモータースポーツ分野 (の特別なタイマン勝負) へも手を拡げつつあるデジタル・ブロードキャストの世界的なネットワーク "FITE" によるものです。FITE TVなる無料アプリをダウンロードするか、同ネットワークのHPからもコンテンツを探し出すことができます。この番組は現在$9.99の課金コンテンツですが、その価値は充分あります。筆者は日本時間水曜に2.5時間の生中継を12ドルくらいで見ましたよ。

マッチレースの使用車両はまさかの?70年代2ストロークの競技専用車!

COVID-19の影響でAFT: 全米プロダートトラック選手権が春から現在まで開幕されないままでいるこの状況で、1マイル競馬場やハーフマイルトラックでのイベントレース開催はなかなかに困難です。

画像1: マッチレースの使用車両はまさかの?70年代2ストロークの競技専用車!

そこで今回の企画で選ばれたのは、照明設備の整った400m級ショートトラックと、1970年代に競技の本場アメリカで爆発的な人気を誇った単気筒2ストローク360ccの名車ブルタコ・アストロたち。

10年ほど前からあちらのシーンで密かなリバイバル・ブームを生んでいるこのアストロ、細かい仕様は異なりますが、"Ready to Race" の状態まで入念に仕上がった、れっきとした現役レーシング・マシンです。どの車両も前後ブレーキなし・右側シフト・手元レバーでの強制失火によるエンジンブレーキを生むコンプレッションリリース機構を装備。たかが40年以上前の2ストローク車だろ?と侮ることなかれ、メイカー出荷時の吊るしのスペックでも車重97kg・最高出力45hpという数値は、現代の4ストローク250ccモトクロッサー超えです。チューニング次第では450ccをも凌駕するかも?

画像2: マッチレースの使用車両はまさかの?70年代2ストロークの競技専用車!

パーカーvsカーの3本勝負!現役トップライダーたちの軽量級車両の扱い!

画像1: パーカーvsカーの3本勝負!現役トップライダーたちの軽量級車両の扱い!

いやもう見所の連続で、というか見所しかない感じで、だって現在この特殊な状況の2020年にあって、80〜90年代黄金期のレジェンドと現代のスター選手たちが本気で競争してくれるんですよ?数周ずつのマッチレースとは言え、アウトライン (英語ではハイラインと言います) とインラインの抜きつ抜かれつの攻防とか、実にまだ10代だったアマチュア時代以来ひさびさの2ストロークの軽量マシンを文字通り振り回す現役トップランカーたちとか・・・百聞より見ていただくのが一番です。

画像: この日のためにあらためて誂えられた、レジェンドたちのためのLightShoe製ホットシュー(鉄スリッパー)。

この日のためにあらためて誂えられた、レジェンドたちのためのLightShoe製ホットシュー(鉄スリッパー)。

なんなら昨今どんよりと沈滞気味の?迷走ばかりの?AFTのお歴々たちとか、メディアのヒトたちとか、見たらきっとグググッと引き込まれて閃いたりすると思うんですけどね。いやはや良いもの見せていただきました。お時間の許す方、当コラムにだまされたと思って是非一度ご高覧下さいね。

画像2: パーカーvsカーの3本勝負!現役トップライダーたちの軽量級車両の扱い!

このレースの前日夕刻に配信された参加ライダーたちによる座談会パートは無料で視聴可能。皆の素顔を見ると、渡されたビール飲む飲まないとか、名選手ババ・ショバートの実家が製造販売するビーフジャーキーをさりげなく宣伝したりとか、色々やっぱりこのスポーツにまつわるアレやコレやってのが実に趣きあるんですよね・・・。あとそうだ、ゲッソリ精悍になった顔を見て驚きましたけど、レースのないこの数ヶ月、"絞って鍛えて選手権" はどうやらジャレッドが優勝したみたいですね。

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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