ロレンス編集部
【名作一気、でも秘密】「秘密 THE TOP SECRET」は、脳内の記憶を映像化する技術を用いて未解決事件に挑む捜査官たちの葛藤を描く。
西暦2060年の日本において、解明不可能とされる難事件捜査のために開発された最新テクノロジー「MRT捜査」。それは死者の脳から生前の記憶を抽出し、映像として再現するという画期的なものでした。このMRI捜査を専門に行う科学警察研究所・法医第九研究室、通称『第九』の室長の薪 剛は、女性に間違えられるほどの美貌と天才的頭脳を持っていましたが、死者の脳を覗くという方法が周囲の誤解や偏見を呼び、周囲から奇異な視線を浴びせられることも多々あり・・・。そんな中、第九に配属された新人捜査官青木一行はなぜか薪から邪険に扱われ・・・。 清水玲子先生の大傑作 近未来サスペンス。
ロレンス編集部
【名作イッキ】U-NEXTでアニメるか、Kindle で一気読みするか、それはあなた次第。オノ・ナツメ先生が描く、組織に生きる者たちの生き様を楽しめ! 「ACCA13区監察課」全6巻
13の自治区に分かれた王国の、警察などの官僚組織を包括管理する巨大統一組織「ACCA(アッカ)」。そのACCA本部の監察課副課長 ”もらいタバコのジーン”ことジーン・オータスは、13区の各支部に不正がないかを監視するのが役目でありながら、王国に対するクーデターを企む不穏な動きに巻き込まれちゃいます。それでもジーン、漫画界のおひょいさんみたいな飄々とした男で、何食わぬ顔で仕事を続けていきますが、周囲がなぜか彼をほっておかないんです。 国家にまたがる超巨大組織に生きる男たちの、クールでスリリングな駆け引きと、言葉ではなく表情で交わされる洞察と交渉の妙を楽しむ、大人のためのコミック、それが「A...
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「サヨナラの代わりに」は、与えられた試練を嘆くだけでなく、残された時間を精一杯生きる勇気をくれる。- 1/100の映画評
難病(ALS)に冒されて日常生活もままならなくなってしまった女性ケイトの看護を引き受けたのは、自由奔放で天真爛漫な女子学生ベック。気丈に振る舞うケイトだが、徐々に体が動かなくなり、迫り来る死への恐怖を胸の内に抱えていた。不治の病に罹る病人と知りながら常人と一緒にいるときと全く変わらない振る舞いをする明るいベックもまた、実は心の中に深い傷を負っていた。 最初は衝突ばかりしていた二人だが、徐々に打ち解け、心の内を互いに打ち明けるようになる。 大ヒットしたフランス映画「最強のふたり」によく似た設定ながら、女性二人に置き換え、また、ケイトの病状が進んでいくことでさらに切ないエンディングを予感させ...
ロレンス編集部
「帰ってきたヒトラー」の”ホンモノ”のヒトラーが、あの国のあの人に見えてくる- 1/100の映画評
史上最悪・最大の悪人を一人挙げよと言われれば、恐らくはぶっちぎりでトップの座を得ると思われる。それがアドルフ・ヒトラーだ。1945年に死んだはずの彼がなぜか現代にタイムスリップするが、モノマネ芸人と勘違いされてテレビで引っ張りだこになる。 大衆を洗脳し扇動することにかけては空前絶後の稀代の天才の彼は、テレビやインターネットの力と相まってあっという間に多くの人々を熱狂に巻き込んでいく・・・。 圧倒的なアジテーションの才能を持つ者が、メディアやネットの力を借りて、人々を先導していく様は、民主主義・自由主義を標榜していたどこかの国のどこかの指導者を見るようで、ブラックコメディと笑って済ますには...