レースレギュレーション改定によるインディアンFTR750の "退役" と時を同じくしてプロキャリアに終止符を打ったジャレッド・ミース、史上最多10度の年間チャンピオンに輝いたG.O.A.T. = Greatest of All Timeのひとりですが、全米最高峰のプロシリーズを引退したからって一切競技に参加しないというわけでもないらしく、ウィスコンシン州プリマスで先週末に開催された伝統あるローカルレースに、一風変わった?マシンを携えて登場したようです。

ルール変更でAFT公式戦から排除されたやや異形チューニングの450DTX。

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。ナンバー9のプレートをつけたホンダCRF450Rとジャレッドの組み合わせは、2009年初チャンピオン獲得以降かれこれ15年以上前から見慣れたカップリングですが、マシンをよーく眺めてみると、今日のAFTシーンでは間違いなくお目にかかることのない珍しいモディファイが加えられています。

画像1: ルール変更でAFT公式戦から排除されたやや異形チューニングの450DTX。

パっと見て前後の軸距、ホイールベースが極端に短くなっているのがお分かりいただけるかとお思います。これはメイカー純正のスイングアーム・リンケージ式リアサスペンションユニットを撤去し、断面の小さなクロモリ角パイプのスイングアームと、直押しカンチレバー式サスペンションに更新、フロントエンド一式はおそらくインディアンFTR750からとっ外してきたと思われるオーリンズ製正立フォーク、それに合わせてオフセット寸法の大きく取られたトリプルツリーに変更することで、伝統的なフレーマーのディメンションに近づけようという試み。大ジャンプを可能にする高剛性の倒立フォークとサスペンションリンクがなくなることで、車重も相当に軽くなっているはずです。

画像2: ルール変更でAFT公式戦から排除されたやや異形チューニングの450DTX。

ハンドルバーも所謂トラッカーバー、NEKEN製のジャレッド・ミースシグネイチャーモデルに変更している様子。リアフェンダーがタイヤ後端から大きく飛び出しているあたり、マシン全長の短さを物語っています。

以前ご紹介したNOT A FRAMERキットを組み込めば "誰でもジャレッド"?

今回ジャレッドは外装の模様替えまでしなかったようですが、スイングアーム関連は当コラムでも昨年ご紹介したこちらの "NAFキット" なるモノを組み込んでいるようです。そうなんですよね、モトクロッサーからのDTX化・・・前後サスペンション内部の作り替えとホイールサイズ変更って結構値の張るモディファイですが、思い切って正立化・リアショックの長さ硬さ動き方を変えることにだけ注力するというのはエントリーユーザー向けとしても相当アリの手法かもしれないです。

そう思って実は筆者も新たにちょっと仕込んでいるネタがあるのですが・・・何しろ中古のタマが激減していて研究しただけの効果 (人口増・台数増の見立て) がちょっと厳しいかなーといった重大な懸念。それでいて選べる新車も選択肢少ないってどういうこと!?やれやれ困っちまいますねー。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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