エントリーユーザーとか若年世代向けの車種ラインナップがえらいこと偏っていたり減っていたり、中古市場の実勢価格が恐ろしく高止まっていたり、手頃な価格とサイズで初めてのトランスポーターなんかにも良さそうな某コマーシャルバンが製造終了?との噂があったり、"バイク遊び業界" を取り巻く世情もなかなか香ばしいものがあるようですが、あれこれ付加価値をつけないシンプルな乗り物を、使い手が工夫して生かしたり輝かせたりする、みたいなパッケージってまだまだ掘る余地ありそうな気がするんですよねー。

20年前に新車で25万円だった100ccが数万キロ走っててもお値段据え置き?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。つい先日、知人から "家に乗ってないホンダのエイプ100ってバイクがあるんだけど・・・" とご相談?をいただきました。皆さんご存知ですか2002年発表のこちらのモデル。

ホイールサイズこそ12インチのミニバイク風体ですが、これ中身は我らダートトラッカーのベーシックトレーニングに最適な、いやそもそもは子供から大人までオフロード走行が気軽に楽しめる入門バイク、というコンセプトでナンバー無し競技車両として販売されていたXR100R / CRF100F (ホイールサイズ前19/後16インチ・当時の新車価格23万円くらい) に鉄タンクと保安部品つけて2人乗りもできて25万円ほどで新車販売されていたモデル。なんでこんなに詳しいかというと発売翌年あたりに自分でも買って乗っていたからなんですけどね。

一応売ったらいくらくらいなのかなーなんて中古車情報サイトとかネットオークションとかフリマサイトとか見てみたんですけどね、お、お、お?程度のいい個体は新車並みかそれ以上の価格で流通してるじゃないですか!やっばー。当初街乗り用だったはずの我が家のお猿さんは逆進化的に?XR100Rの前後中古足回りをくっつけて、埼玉県桶川市あたりのフラットダートなオーバルコースで散々タイヤすり減らした挙句路面の藻屑?と消えましたが・・・もしかしてとっといたらよかったかなー。

今なら変に弄り回したりせず、子供らとタンデムして近所をトコトコ走ったりしても楽しそうです。同じような使い方が想定される100〜125ccクラスの新車って30〜45万とかするみたいですね昨今。競技車両のCRF125Fだって40万円だもんなー。

冒頭写真のマシンはアフリカ向けで現地価格5万円の世界戦略車だそうで。

こちら、中国で部品をこしらえてアフリカ・ナイジェリアに送って現地工場で組み立てて約10万ナイラ (当時1ナイラ = 0.5円) で販売したらしい "HONDA ACE CB125" という単気筒コミューターだそうなんですが、実はこれCRF125Fと同じエンジンなんです。家族4人乗り?とか荷物満載とかで荒れた道を壊れることなく淡々とどこまでも行く想定なのでしょうから、所謂スーパーカブ的タフネスもあることでしょうし、これをエントリーユーザー向けのヒャク的な競技車両に転用するなんて!企画力冴えわたってるじゃないですかホンダ様!!

しかしですね・・・まさか日本でも5万円で買えるようにするなんてのが到底無理なのはヒャクも承知なんですがね・・・シュっとした今っぽいプラスチック外装に変えてその後インジェクションになって現在40万円てェのはちょっと・・・いやはやすごい商才!

何度でも言いますけど20年前は新車のヒャクが23万円だったんですからね。
まぁ今でもギタギタの中古車ならその価格で手に入るんでしょうけど。

と思ったら125もこの10年で10万円UP!したんですねー。キリが良い数字で何よりです。へへへ。

アメリカの新しい電動ピックアップトラックが良いところ突いてきた模様。

話は少々遠方に飛躍しますが、総ステンレスでカクカクしたバカでかいサイバーなヤツじゃなくて、Amazon創業者らが出資するスレート・オートという新興企業が発表したばかりの "史上最も手頃な" EVピックアップトラック、なるモデルがあるんですが、これなかなか合理的で斬新な生産スタイルで筆者大変注目しています。アーリーブロンコみたいでカッコよ!ですが焦点は見た目のコトではなくて。

画像: アメリカの新しい電動ピックアップトラックが良いところ突いてきた模様。

EV界で流行りのコックピットの大型液晶画面をはじめとした過剰装備はガンガン排し、スマートフォン接続を前提に思い切り簡素化、米国内工場では1列シート + 荷台のあるピックアップモデルのみを生産し、後からSUV化するための後部ルーフとか後席シートとか様々なオプションを個別にキット化、エンドユーザー自身のカスタマイズに委ねる・・・おそらく日本はマーケットとして見なされないでしょうがこれはとことん賢い。

そもそもホンダのエイプもこういったベクトルだったのじゃないかなぁ。だから売れたのじゃないかなぁ、などと想起して本日のお題にもなってくれたのだから大感謝。こういった切り口で新しい競技用エントリーマシンだのコミューターだのの一連のラインナップが構築できたら・・・お寒い状況打破には随分と少ないカロリーで効果を上げそうな気もしますが。え?そんな簡単じゃないんですか?

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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