今期までの3シーズン、勝ちに勝ってAFT: アメリカンフラットトラックのシングルス = 単気筒450ccクラスで絶対王者として君臨した若干ハタチのコーディ・コップ選手、来期2025年のAFTシリーズでは鉄スリッパーを履かず、"キング" ケニー・ロバーツの全面的なサポートを受けて、近い未来のMotoGP参戦を視野に入れロードレースに挑戦する、というニュースは既報の通りですが、搭乗するマシンやクラスカテゴリーの詳細が明らかになってきました。

クロモリフレームにKTM350cc単気筒を搭載した専用車によるワンメイク

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。アリゾナ州に本拠を構えるレースチーム、ファストラックレーシングはフラットトラック&ロードレースの2本立てプログラムで2025年シーズンを迎える準備を整えています。

2024シーズンをKTM 790デューク + ブロンソン・バウマンで戦ったAFTスーパーツインズクラスには、レースナンバー20のジャロッド・ヴァンダコーイを迎え、コーディ・コップとキング・ケニーが師弟コンビを組むロードレースカテゴリーでは、Krämer APX-350 MA・・・クロモリパイプフレームにKTM製エンデューロマシン・350EXC-Fのエンジンを搭載し、14-21歳のライダーが搭乗することを想定してデザインされた重量115kg・推定出力55hp・$22,500の競技専用車を携え、モトアメリカ・タレントカップなる同車種でのワンメイクカテゴリーに参戦する体制を整えています。立面図を見るには非常にコンパクトな設計で、最近のフラットトラックマシンに極めて近しいジオメトリを持つようですね。

画像: クロモリフレームにKTM350cc単気筒を搭載した専用車によるワンメイク

モトアメリカ・タレントカップは、MotoGPを目指す若いライダーたちにより高いレベルでの体験を提供するための新たなカテゴリーで、年間スケジュールの多くのレースは北米最高峰ロードレースシリーズ・モトアメリカ内での開催となりますが、3月末にテキサス州オースティンの COTA: Circuit of the Americas で開かれるMotoGP・アメリカラウンドでも併催されることが決まっているようです。

アッチに行ってもまたいつかコッチ、ってこともしばしばありますからね

過去には同じくキング・ケニーによって、幼い頃からフラットトラックのローカルレースで上位を走るも未だプロクラスに上がってすらいなかった17歳のカリフォルニアキッド、スティービー・ボンズィーをピックアップし、2007-08にいきなりMotoGP世界選手権125cc、2009年には同250ccを走らせる異例の抜擢 (暴挙?) などもありましたが、スティービーはその後AFTシリーズをトップランカーとして長年戦うこととなりました。他にもオーバル出身でロードレースに転向、その後再び鉄スリッパーのヒモをギュっと締めたライダーは数多くいます。帰ってこられなかったニッキーもいますけどね・・・。

画像: アッチに行ってもまたいつかコッチ、ってこともしばしばありますからね

聞くところによるとケニーさん、90年代に自身のチームで実戦を走っていた2ストロークVツインのTZ250をフルレストアして、コーディの練習車として走らせているとか。うーむ規格外・・・。

こちらのチームにはMotoGP4ストロークの初期に活躍?したホンダV5エンジン搭載のオリジナルフレーム車・KR211Vも実動状態で維持されているようです。コーディがトントン拍子にクラスアップしたらコレだって練習用にするんだぜきっと。さすがキングどこまでも規格外・・・。

今回は1ミリもフラットトラックの話題じゃないですが、オーバルトラックでの新旧チャンピオンが師弟関係を結び、世界最高峰のロードレースに挑戦するこのミッション、行方が気になって仕方ありません。なんたって私、コーディをPW50に乗ってる5歳から見てるもので。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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