今年で84周年という長〜い歴史をもつ伝説的イベント "スタージス・モーターサイクルラリー" 。その華やかな祝祭の場でAFT: アメリカンフラットトラックがレース会場として誂えたのは、ダウンタウン1ブロックを封鎖して舗装路主体の特設レーストラックとするなかなか斬新な "ストリートTT" なるフォーマット。重量級市販アドベンチャーマシンによる (キングオブバガースの二匹目のどぜう的な) お試し新設クラス "アドベンチャートラッカーズ™" も併催デビュー戦でどうなったことやら???

走るマシンが違うのだから!"まるでスーパーモト"とか言うことなかれ?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。今回のスタージス・ストリートTTの舞台となった街区のトラックレイアウトは以下の記事からご覧ください。

あちらの都市の中心街区にありがちな碁盤の目の1ブロックを切り取って使うわけで、オーバル + インフィールド右ターンと見るにはあまりに四角い感じもしますが、NASCARなどの四輪オーバルだって実は大きく4つのレイアウトに分類されるそうですし (D型とか五角形とか三角とか・・・気になる方はお調べください) 、まぁありっちゃあり、なのじゃないでしょうか。左回り基調のシンプルな周回路 + 右ターンとジャンプ、って感じですかね。

画像1: 走るマシンが違うのだから!"まるでスーパーモト"とか言うことなかれ?

スチールフェンスで区切られた街路の歩道部分からカブリツキで観戦することができます。この距離感で見るのはなかなか面白そうです。注水式タイヤバリアとチープな金網で囲われるだけでレーシングな雰囲気マシマシになるのが不思議。

画像2: 走るマシンが違うのだから!"まるでスーパーモト"とか言うことなかれ?

舗装路メインで直角にパキっと曲がるレイアウトなんざまるでスーパーモトじゃないか・・・という開催前からの懸念?批判的意見?は散見されましたが、NASCARとオープンウィールのインディカーだって同じオーバルトラックを共有してるわけですし、競うマシンのレギュレーションが違うのだからそれぞれアリってことで良いのかも。進入のフォームに注目するだけでも全然違いますしね。

画像3: 走るマシンが違うのだから!"まるでスーパーモト"とか言うことなかれ?

レースは降雨の影響でかなりスケジュールが遅れて決勝ナイトレースに。この非日常感はビッグイベント中の1コンテンツとしてはなかなかポイント高いようにも思えます。しかし・・・ターンがあまりに狭い!これじゃ抜きつ抜かれつが各所で頻発する白熱したレース展開は期待しづらいような?なにかアクシデントが起きなければよいですけど???

画像4: 走るマシンが違うのだから!"まるでスーパーモト"とか言うことなかれ?

カメラは (またしても) 見ちゃった!? アンチ・チャンピオン勢が大騒ぎ!

2年前にはJD・ビーチのヘルメットチンガードを掴んでカメラの前で恫喝?した現役王者ジャレッド・ミースが・・・状況は違えどまたしても見られちゃって批判の嵐を浴びています。

まずは今回のストリートTTレースのダイジェストムービーをどうぞ。
※動画開始1:00あたりにわりと衝撃的なシーンがありますのでご注意ください。

画像: - YouTube www.youtube.com

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動画のサムネイルにもなっていますが、外周の舗装路スクウェアオーバルからインフィールドのダートセクションへ左ターンで進入する地点、ヤマハの92 ブランドン・プライスが1 ジャレッド・ミースにインを刺されたタイミングで転倒します。目の前で転倒したブランドンを避け、ジャレッドはギリギリ直前で停車しますが、レースの赤旗中断が宣言されていなかったため続行と判断し、転んだブランドンの身体を "乗り越えて" レースに復帰してしまったのです。見方によってはジャレッドが意図的にアタマを轢いてるように見えるシーンなので・・・各SNSやネットは相当荒れています。

筆者個人の見立てでは、巧くクラッチあててフロントアップして、肩口にタイヤ載せてますがほとんど転倒者へのダメージなくマシンの進路をずらしているようにも思えるんですけどね。そもそも進入でインから当てて転ばしてるだろという意見もあるようですけど、どうなんでしょう?

なおこの一件でのペナルティにより、ミースはは5位で決勝レースを終えるも当該レースでのポイントを取り上げられノーポイントとなっています。それでもランキング首位なのよね・・・。

アドベンチャートラッカーズ™・・・オーバルで見てみないとなんとも?

決勝6分 + 2周 (結果的に周回数は15周) のレースとなった新設クラス・アドベンチャートラッカーズ™ は、トライアンフ・タイガー1200を駆った69 サミー・ハルバートが勝利しました。出走数はタイガー1200が6台、ハーレーダビッドソン・パンアメリカンが2台、ホンダ・アフリカツインが1台の全9台。トライアンフはメイカー戦略的にいっぱい送り込んだのかなぁ。

画像1: アドベンチャートラッカーズ™・・・オーバルで見てみないとなんとも?

ジャンプはそこそこいけるでしょうけど、この手のアドベンチャーマシンってバンク角かなり浅いんですね。キワモノ・デカブツ系の元祖 (失礼か) キングオブバガースを走るカバン付きツアラー "風" マシンはもう少し贅肉を削ぎ落したりして軽快な印象ですが、こちらのTTマシンは重心高くてホントに重そうな。ほぼほぼノーマルなのにサイドナンバーを後付けしてる感じとかもちょっとなぁ。

AFT的にはこれをオーバル戦でもやりたい意向なんでしょうか?TTレース、とひとくちにいっても、コレがピオリアのハーフマイル + 大ジャンプを飛ぶのとか、アリゾナあたりのオフロードスーパートラックコースを走る "スーパーTT" を爆走するのとか、なかなかイメージ湧かないんですけど?

画像2: アドベンチャートラッカーズ™・・・オーバルで見てみないとなんとも?

見た目完全ノーマルのこのカテゴリー、ルックス的に訴求力があるとも思えないんですが・・・。どのように育っていくのか、興味は持ち続けたいと思います。とはいえいつの間にかロードレースになった "フーリガンレーシング" みたいなオチをちょっと想像しちゃってますが。

画像3: アドベンチャートラッカーズ™・・・オーバルで見てみないとなんとも?

とまぁ色々気になることはあって考えさせられちゃいましたが、市街地の中心にベニヤ敷いて土砂をドシャッと置いてレース会場にしちゃう、というダイナミックな企画姿勢、辺鄙な場所じゃなく人目に留まるこういった場所を選ぶ有利さなど、参考・・・?にしたいところもいっぱいありますよね。

といったわけで各地に台風が迫る今日この頃ですが、筆者は一族郎党・モーターサイクル各種と家財道具をクルマにガチャガチャ満パイ積んで?本日よりしばらくの間バカンスです!ではまたおそらく次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう。皆さまごきげんよう!

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