ある種目で、技術も戦略も優れた・あるいはあなたより長く豊富な経験をもつ競技者と対決しなければならない場面を想像してみてください。神頼みの勝負運や漠然とした根性論を持ち出すまでもなく、ダートトラックレーシングをはじめとするあらゆる種類のモータースポーツでは、刃の研ぎ具合 = マシンの善し悪しは、まだまだヘッタクソウなあなたを勝利へと導く、大事なファクターです。

"道具を使うスポーツ" で、優れた道具を求めること・・・何か問題でも?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。磨き上げ鍛え抜いた、己のカラダひとつで戦う "フィジカル・スポーツ" はいざ知らず、道具を使うモータースポーツでは、競技者自身の身体能力だけでなく、マシンのパフォーマンスを遺憾なく引き出したうえでの高い "総合力" を発揮することが重要です。

画像: "道具を使うスポーツ" で、優れた道具を求めること・・・何か問題でも?

例えば、
あなたのとなりのグリッドには、貴方より10歳若く、10年長い経験をもち、10倍多くの練習時間をこのレースに向け費やしてきたライダーが並んでいるとします。
2人に全く同じ性能のマシンがそれぞれ与えられた場合、あなたに勝算はありますか?

残念ながら勝てる可能性は高くないでしょう。もちろんマンガの世界なら話は別ですが?

遅いマシンを速く走らせるより、速いマシンで"ボチボチ走る"のが先決!

それなりの経験を積んだライダーが、遅いマシンをなんとか速く走らせて勝てる、そんな状況があるとするならば、そのレース全体のスキルレベルは実際そこまで高くないと言えるかもしれません。

さらに、経験と技術の乏しいライダーが、その走りを真似てギリギリ一杯、平均かそれ以下の性能のマシンで無理を重ねて走ったとしましょう。競技中のリスクは否が応でも増すうえに、そもそも勝ち目はほとんどありません。負けても "言い訳が立つ" という点は救いかもしれませんけど・・・。

画像: 遅いマシンを速く走らせるより、速いマシンで"ボチボチ走る"のが先決!

積み重ねたレースキャリアや実力でまだ手の届かない相手を追いかけるには、ライディングスキルとメンタリティの追求だけではやや不十分です。相手よりも速い (正しく整った) マシンを準備して、総体としてのパフォーマンスを高め、ライバルたちを打ち負かすことを視野に入れるべきでしょう。

とはいえ最初からパワフルなマシンを満足いくまで乗りこなすのは困難です。しかし、はじめはヨチヨチ歩きでも、いつか手足のように扱えるときが来るでしょう。逆に遅いマシンで無理を続ければ、その手前で乗り手か乗り物のいずれかにトラブルが生じるなんてことも、あるかもしれません。

この長〜いシーズンオフにこそ、速いマシンで"圧倒的に勝つ"イメージを。

新たなレースシーズンが始まるまでには、この先まだしばらく?時間がありそうです。もしこれまで "がんばってうまく・速く走ること" のみをシンプルに追いかけていたならば、いざ次に走り出すその日まで、ライバルより優位に立って "圧倒的に勝つ" ためのイメージを、ライディングスキル以外の面でも多角的に追求し掘り下げて、新たに態勢を整える期間と捉えてみてはいかがでしょうか。

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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