スプリントでフルコンタクトなエクストリームスポーツの一種と言えるダートトラックレーシング。初めて横滑りをちょっとだけモノにした日の感覚は今も憶えていますが、筆者の視線が次に向かった先はレースでの腕試しでした。もちろん誰しも本番に向けた鍛錬や調整は必要ですが、肝心な勝負の勘所はひとつでも多くレースに出ることでしか養えません。独特の競技スタイルも大いに関係しますが、 "レースが練習" と思って深呼吸しながらスタートラインに並ぶしかないのです。本日は夏真っ盛りにふさわしく、暑苦しくゴリ押しの "ダートトラックレース参戦のススメ" をお届けします!

きっとカリカリ!SoCalローカルMXとダートトラックの走行日程を研究。

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。本日は皆さんをレースモードへと誘うあれやこれやをお話するつもりなのですが、まず手始めに、おそらく今ごろの季節は日本並みかそれ以上に暑そうな、南カリフォルニアのとあるローカルトラック・・・アマチュアビギナーにも比較的優しい中規模モトクロストラック x2・250m級ダートトラックがある魅力的な施設です・・・の基本スケジュールを見てみることにしましょう。

モトクロストラック
月 トラック整備のためクローズ
火 9:00~14:00 練習走行可 (メイントラックのみ)
  16:00~21:00 150cc以下のミニバイクのみ練習走行可 (夜間照明付き・初心者トラック)
水 16:00~21:00 練習走行可 (夜間照明付き)
木 16:00~21:00 練習走行可 (夜間照明付き)
金 トラック整備のためクローズ
土日 9:00~14:00 練習走行可 (レースイベント開催時を除く)
※複数の主催団体による年間10~15戦のレースあり

ダートトラック
年間10戦程度のローカルシリーズ戦
年間15~20回の同シリーズ公式練習走行日
その他撮影・プライベート使用・イベント時など貸切 = トラックレンタル可

どちらもそれぞれ理にかなったスケジュールです。施設全体に夜間照明が配され、日々ナイター走行が可能なのも、暑さの厳しいカリフォルニアならではの特徴。モトクロスは競技人口が多く、ジャンプなどのセクションで安全を確保するためにもスキルレベルごとなど棲み分けが必要なこともありますが、それにしてもダートトラックの練習走行日の少なさ・・1レースにつき2回とか・・は特筆すべきものがあります。一体なぜでしょう?

ダートトラックはライダーが高いパフォーマンスを発揮できる安定した = 安全な路面を作り上げるのに手間と労力が必要です。ほんの数人がポツポツ延々と走る練習日を多く作るよりは、大勢が集まり渾身の十数周ごと出入りを繰り返すレースや、数を絞った練習走行のほうが、高いトラックレベルを維持することができるという考え。これが "レースこそが練習" と言い切れる理由・その1です。

画像: きっとカリカリ!SoCalローカルMXとダートトラックの走行日程を研究。

勝てる気しない、だからレース出ないんだって?マジ?

筆者の周囲のダートトラックビギナー、中でも "シャイな意地っ張り型" ライダーから時折耳にするセリフです。気持ちはまったくわからなくもないですけどね。でもそんなねぇ、出ていきなり勝てちゃったら面白くないですよ。

練習であなたといっしょになった、人の良さそうなあのライダーの "本気走り" はレース本番でしか窺うことができないはずです。とりあえずレースに出て = 勝負しに行って、転ばずファイナルレースを走り切ったあなたの順位が、今現在の実力。その反省から初めてスキル向上や身体的なトレーニング、マシンチューニングの方向性が見えてくるわけです。出たこともないカテゴリーでの表彰式インタビューを夢想するくらいなら、今すぐ出場してさっさとコテンパンに負けてきたほうがいい。

画像: 勝てる気しない、だからレース出ないんだって?マジ?

転んでばかりで1周もできないようなら安全面からもう少し研鑽が必要かもしれませんが、転ばず走れる精一杯を1mmずつ、順位ひとつずつ上げていく地道なチャレンジって悪くないと思うんです。

さあお遊びはこれまでだ。

筆者主宰のダートトラックレース団体・FEVHOTSはスタートから8年目。ここ数年は年5〜6戦のレース運営と、毎週平日の練習走行を基本プログラムとして活動してきました。ですがそもそも当初のコンセプトは、よりハイレベルなレースを安全かつ安定的にエントラントと観客にお届けすること。

このところ "楽しくダートトラック遊び" を指向する団体やグループは心から喜ばしいことに日本各地でいくつも誕生していますし、我々FEVHOTSは初心へと立ち返り、"モーターサイクルでのオーバル競争" というシンプルかつ普遍的でアルティメットなテーマを改めて捉え直そうと、今再びそこへと向かう舵取りの計画を練っているところです。

画像: さあお遊びはこれまでだ。

"Go get them or go home!!"
どいつもこいつもやっつける?ビビっちゃうなら今すぐお家に帰る?

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!

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