離れてない・・・というか近づくチャンスすらないままの20年、て感じ?
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。私事からのスタートで恐縮ですが、東京に生まれ育った筆者はこの秋40歳になります。二輪免許を取ったばかりの年頃、10代後半や20代を思い返してみると・・・同世代のバイク乗りって当時もさほど多くなかった気がします。我々より上の世代が圧倒的に多い。ちょっと先輩、というのはいわゆるバイクブーム後期世代の方々です。その分布図は、今も、ダートトラックやレースの現場でも、実はほとんど変わっていないんですね。現在の40代より下の世代は、そもそもがあんまり乗ってない。
2005年あたりから今日まで、東京の街を行き交う二輪車の数は年々減っているように感じます。駐車違反取り締まりが厳格化されたことで、ファッション・・・ライフスタイルの一部だったり、日常のアシとして都会でモーターサイクルを駆ることの位置付けが、とても難しくなっているというか。
トーキョーこそが流行の中心で情報の発信地だ、などと一本調子を言う気は毛頭ないんですが、少なくともこの都会ではどれほどのモーターサイクル好きも、以前のようにブラっと気軽には乗れなくなりました。身近なデイリーユースでの、便利でファッショナブルな乗り物としての価値が劇変してしまった。当たり前にどこへでも出かけることはじつに難しく、今や乗ることそのものが目的に・・・。となると必然的にツーリンガーの皆さんの足は、週末の郊外や遠方へと向かっていくのでしょう。
ここまではストリート・ライドの話。筆者は街乗りはなんともう10年くらいご無沙汰なのですが。ライセンスプレートのないマシンを (付いててもいいですけど)、ボロい軽トラでも商用バンでもなんでもいいからクルマに載っけて、レジャーというかスポーツというか、"リアルON ANY SUNDAY的" というか?あるいは速いアイツと勝負しに、かな?わざわざ乗る場へ出かけていくというスタイル、駐禁も速度違反も無縁の、モーターサイクルとの純粋で清々しい付き合い方があるんだよ、ということを、もっと広く知ってもらう機会を、まずは作ればいいはずなんですね。実際やっている我々が。
新たな層を見出せないのはお楽しみが過ぎたバイクブーマーの慢心では?
モーターサイクルを所有し、乗ることそのものが、今よりうんと身近でファッショナブルだったころ = バイクブームただ中を目一杯楽しく過ごした方々は、後に続く世代にとって徐々に "乗りづらい時代" がやってきていることなど、知る由も興味もなかったのかもしれません。
我が国のダートトラックシーンに関して、筆者が知る限りで過去15年間に3回ばかり、次世代はもちろん未来の自分たち自身のために、当事者たちが立ち上がり声を上げねばならない "大ピンチのとき" があったはずなのですが・・・今を楽しめればそれで良いとばかりに、迫る現実からそっと目を背けたその世代の人たちが幾人もいたことには実に驚かされました。ある意味では反面教師として今日我々が立つきっかけを与えてくれた、と言えるかもなので、ことさら深追いはしませんけど。
モーターサイクルライディングはそもそも個人的な体験で、とりわけ結果が明らかに示されるスポーツ・競争という面からは独善上等と捉えられがちでしょうが、5年先・10年先の夫々のビジョン、シーン全体の予想進路を後進に示せるかどうか、これからはひとつの重要な鍵となっていくはずです。
若い人の挑戦の機会に、三世代で楽しめる単純深遠なオーバルトラックへ!
実はほんの数年前、子を持つ親となった筆者なのですが、長年親しんできたダートトラックレーシングとこれから先の家族としての付き合い方についてなど、日々あれこれと想いを巡らせています。
単純なルールでありつつ奥深いこのオーバルレーシングに、次世代との最小単位である1ファミリーとして取り組むこと・・・なんなら将来的には、三世代で楽しむこともできるレジャー・カルチャーとしての側面にも密接に関わっていけるのではないか、という期待。それこそがこのスポーツの明るい未来を築く、大きなファクターであるに違いありません。
というわけでこの先お子様たちにモータースポーツを体験させてみたい親御さん、特に筆者にお問い合わせいただいたりしている "ちびっこダートトラック興味津々組" の皆さん、どうせなら親子でやってみません?というか、是非ともそうしましょう。ね!
筆者主宰のFEVHOTSでは、そんなダートトラックはじめの一歩からのフォローアップも含め、様々な角度からプロジェクトを組み立て中。やるならとことん!ご期待ください。
ではまた金曜の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!