1981年ピオリアTT以来38年ぶり、ヤマハが全米ダートトラック選手権2気筒戦優勝!
WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。本日ご紹介する "AFTアリゾナ・スーパーTT" 、チョーが付くだけあって?全く新規に造成されたダイナミックなレイアウトでの一戦でした。トップカテゴリー "AFTツインズ" では、ロードレースでも非凡な才能を発揮するナンバー95、ケンタッキー出身のJD・ビーチが2気筒クラスで初優勝。MT-07をベース車両として高度にチューニングされたマシンを駆り、ヤマハにとってはなんと38年ぶりとなる全米最高峰クラスでの勝利をもたらしました。
前ブレーキ付きのTTカテゴリーは"オーバルより"タフなのか・スイートなのか。
こちらは本日ご紹介できる唯一のレース映像、450ccシングルスの予選: ヒートレース4組目の模様です。後列左端からスタートするナンバー336は、以前ご紹介したMXレジェンド、ジェフ・ワード。
長いストレートと高低差が生む複数のジャンプセクション、そして基本的に右手右足で操作するスロットルとリアブレーキの配置から、左ターンより身体的制限の多い右ターンの存在。ビッグトラックならではの速度域もさることながら、環境要素を限界まで削ぎ落とした中で競い合うオーバルレーシングに比べ、TTレイアウトでは "複雑系フィジカル" の要求される部分が大いにあるでしょう。
ライトスタッフが結集!ついにヤマハMT-07を勝利に導いたエステンソンレーシング。
本戦で勝利したJD・ビーチの出身はケンタッキー州フィルポット・・・あのヘイデン・ブラザースを生んだオーウェンズボロの隣町であり、彼もまた幼い頃から兄弟の父アールの指導と援助のもと、プロレーサーへの道を歩み始めた "ケンタッキー・ラットパック" = 当地生え抜きのダートトラッカーグループの一員です。
1981年ピオリアTTでのスコット・ピアソン + XS650による優勝から、実に38年ぶりにヤマハに勝ち星をもたらしたエステンソンレーシングのライダーは、ツインズカテゴリーに本戦勝者のビーチ、3度のトップカテゴリーチャンピオン経験を持つジェイク・ジョンソン、2017年シングルス王者のコービー・カーライルの3人。シングルスカテゴリーには昨年ニッキー・ヘイデン・ホライゾンアワード (AMAアマチュア新人賞) を獲得した15歳のルーキー ダラス・ダニエルズ、2016年の単気筒クラスチャンピオンのライアン・ウェルズの2人。クルーチーフに元プロナンバー26のブランダン・バーゲン、チームの戦略的アドバイザーにはトミー・ヘイデンという正に "ライトスタッフ" と呼ぶべき顔ぶれが揃っています。
今期インディアンFTR750の独走を阻むのは彼らヤマハMT-07か、あるいはカワサキ650か、ハーレーダビッドソンXG750でしょうか?5月の全米ダートトラック選手権はハーフマイル + マイルと2戦続けてのカリフォルニア・ラウンド、そして伝統のスプリングフィールド・マイルが控えています。
といったところで今週はこの辺で。筆者主催のダートトラックレースシリーズFEVHOTSは、次週末5/12 (日) 長野県のオートパーククワ・1/13マイルトラックにて、当地での今後のレース開催を探るテストラウンドとしてノンタイトル・しかし2019シーズンの第ニ戦を行う予定です。
ではまた金曜の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!