日本の航空宇宙産業を代表するメーカーのひとつである、三菱重工業 株式会社。その名古屋航空宇宙システム製作所 史料室に取材を兼ねて見学に行ってきたので、レポートをお届けしよう。

画像: 右から練習機のT2、戦闘機のF104とF86F。いずれも航空自衛隊で活躍した機体が史料室の前に並ぶ。

右から練習機のT2、戦闘機のF104とF86F。いずれも航空自衛隊で活躍した機体が史料室の前に並ぶ。

名古屋高速・豊山北ランプからクルマで10分ほど。小牧空港の近くにある三菱重工 小牧南工場の一角に、この史料室はある。
屋外には、航空自衛隊の超音速高等練習機 T2、かつて活躍した戦闘機のF104やF86Fなどが展示されている。
飛行機オタク、いや航空機マニアは、これらを見ただけでも史料室への期待が高まっていく。

画像: 往時の姿そのままに復元された、零戦52型甲。機体の手前に、元の部品や資料がズラリと並んでいる。

往時の姿そのままに復元された、零戦52型甲。機体の手前に、元の部品や資料がズラリと並んでいる。

史料室の中に入ると、まず目を引くのが「零戦」と「秋水」の実機だ。室内は大きめの体育館くらいの広さだから、どちらの機体もけっこう大きく感じる。
零戦は、1983年にミクロネシアのヤップ島で発見された52型甲。
ほとんどスクラップ同然だった機体を、いまにも飛びそうな姿に復元して展示しているが、エンジンは搭載されていないので残念ながら動かない。

画像: 史上初のロケット戦闘機、ドイツのメッサーシュミット Me163を基に国産化した「秋水」。試験段階で終戦を迎えることになる。

史上初のロケット戦闘機、ドイツのメッサーシュミット Me163を基に国産化した「秋水」。試験段階で終戦を迎えることになる。

零戦の左に展示されているのが、ロケットエンジンを搭載した幻の戦闘機「秋水」だ。
1961年、横浜市金沢区にある日本飛行機 株式会社の工場から機体が発掘され、戦時中の資料を基に2001年に復元されたものだ。もちろん、この機体も動かない。
搭載されたロケットエンジンも復元され、機体のそばに展示されている。
ちなみに、復元された零戦は日本各地に何機か展示されているが、秋水が見られるのはここだけである。

画像: MU-2の手前には日本の航空機に関連した模型や資料が並ぶ。写真で写っている以外にも模型や資料の展示はハンパではなく、航空機マニアなら何時間いても飽きることはないだろう。

MU-2の手前には日本の航空機に関連した模型や資料が並ぶ。写真で写っている以外にも模型や資料の展示はハンパではなく、航空機マニアなら何時間いても飽きることはないだろう。

このほか、館内には1960年代に造られた日本初のビジネス飛行機「MU-2」の実機をはじめ、戦時中から現在にいたる日本の航空機の模型や資料が豊富に展示されている。
スーベニールショップもあるから、ここでしか手に入らないオミヤゲもゲットできる。
航空機マニアなら、ぜひ一度は訪ねてみたい。
開館時間は毎週月曜と木曜の9時〜15時。
入場は無料だが、見学には予約が必要。
予約と問い合わせは、下記のURLをご参照あれ。

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