Mr.Bike BGで好評連載中の『雨はこれから』(作:東本昌平先生)。
主人公は50歳をはるかに過ぎたいい大人なのだが、勢いで長年勤めてきたテレビ局を辞めてしまったうえに、ふらふらとオートバイで走っているところで見つけた、ほぼ廃墟化していた古いカフェを借りて住み着いている、少々オトナゲナイ御仁だ。
主人公は50歳をはるかに過ぎたいい大人なのだが、勢いで長年勤めてきたテレビ局を辞めてしまったうえに、ふらふらとオートバイで走っているところで見つけた、ほぼ廃墟化していた古いカフェを借りて住み着いている、少々オトナゲナイ御仁だ。
漫画家になろうと、自作の漫画を出版社に持ち込んでみたものの、素人の域を出ないとばかりに素っ気なく扱われ、その後新作を描き出している様子もない。財産といえば愛車のSRくらいなもので、数少ない友人のバイク屋を時たま手伝うことで、とりあえず生計を立てている。さらに、コツコツと改修している自宅(元カフェ)に、なぜか若者二人(ヒトシとリナ)が転がり込んできたことに苛立ちながらも、積極的に追い出そうともしていない。
自分は何をしたいのだろう・・・そんな自問自答を今更ながらにしている、実にオトナゲナイヒトなのである。
がむしゃらに、時として自分を殺して懸命に働いてきたこれまでの人生を、あっさりと捨て、半分世捨て人のような暮らしに甘んじている彼に、いつか本当にやりたいことは見つかるのだろうか?
ところで、Mr.Bike BG最新号(2016年11月号)では、行きつけの喫茶店や、友人のバイク屋で、自分のことをヒトシとリナがいろいろとご注進していることを知って、苛立ちを募らせる主人公の姿が描かれている。
自分の知らないところで、誰かが自分の噂話をしている・・・
それってどう思う?
人生にほんの少し疲れて、新しい自分を探しに旅に出た”大人のメルヘン”・・『雨はこれから』は第1巻が絶賛発売中。
あなたもほんの少し、人生の寄り道をしてみませんか。
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