2016年1月号の『オートバイ』は、別冊『RIDE』が付録という特別仕様。その『RIDE』でまず見逃せないのが、巻頭で登場する東本昌平先生の描き下ろし漫画だ。
「The HAPPY & BLUE」と題されたこちらの回の作品は、まさにその通りで、一人娘の父である主人公が、娘の結婚というめでたい門出に対して、父としてたやすく受け入れるものかという葛藤が描かれている。
そんなモヤモヤが溜まった日の走りは、調子もやはり出ない。勢い余ってコーナーからはみ出し、あやうく対向車と衝突しそうになる。その対向車は、ライムグリーンが目を引くニンジャだった。
主人公は「俺もヤキがまわった」と浮かない顔をしていた。
そんなある日、娘が婚約者を家に連れてきた。もう婚約者とは既に顔を合わせているが、"父"としては納得がいかず、その日もろくに会話もしないうちに、家を出て行ってしまった。
父から結婚の承諾を得るのは諦めるしかないのだろうか、という不穏な空気の中、家の外から聞こえる主人公のバイクのエンジン音を聞き外を見た婚約者はあることに気がつくが、その日は大人しく帰ることにした。
翌朝、主人公はその日も"朝練"のため仲間といつものように待ち合わせをしていた。
すると、一台のバイクがこちらに向かってきた。
それは、ニンジャに跨る娘の婚約者だった。
婚約者は、前夜に主人公の愛車を見た瞬間、それは以前衝突しそうになった対向車と同じニンジャであり、自身と同じコースを走らせているそのバイカーが彼女の父だと気がついていたのだ。
婚約者はバイクで挑戦を申し込み、主人公は「負ける気がしねェよ!」と本気で受けて立つこととなった。
男同士の戦いがはじまった。
勝つのはどちらか?そして、二人は将来"親子"となることができるのだろうか?
その鍵は、ニンジャが握っている。
結末は、ぜひ『RIDE』本誌にて。