ロレンス編集部
その日私は機嫌が悪かった。 〜『雨はこれから』第14話「逆走の千代ちゃん派」より
50歳を過ぎ、十分に分別ある大人のつもりだった私だが、勢いで長年勤めてきたテレビ局を辞めてしまった。そのうえ、ふらふらとオートバイで走っているところで見つけた、ほぼ廃墟化していた古いカフェを借りて住み着いている。
これといってやりたい、ということもないのだが、何もしないわけにもいかない。そこでこの歳にして、漫画家を志し、原稿ができては出版社に持ち込んでいるのだが、馴染みの古株から回されたまだ若い女性編集者とは、やけに相性が悪い・・・。今日も久しぶりに作品を持ち込んだところ、けんもほろろに酷評される始末だ。
57歳を怒らす女も大したものだが、むかっ腹を立てる私もまた、やはり大人気ないと言え...
ロレンス編集部
“シングルスポーツ”が彼らを虜にしてしまう理由。 〜Go crazy for sport single
「小気味よく、心地よい、風情を楽しむにはやっぱりシングルが良いね」したり顔でひとは言う。否定はしない、否定はしないさ確かに。ただし、そんな上っ面の、風味だけのバイクじゃないんだ実は! “シングルスポーツ”──まわりのバイクと比べると見劣りするスペックかもしれないが、 乗れば乗るほど頭のテッペンが熱くなる。まだ見ぬトビラをこじ開けたくなってくる。特別な相棒が俺の心を離さない。今日はどこが熱くなるんだ? 『月刊オートバイ2017年1月号 特別付録「RIDE」』より