ロレンス編集部
9.11直後の、テロリストとの最初の戦いを描く『ホース・ソルジャー』-1/100の映画評
2001年9月11日に起きた米国同時多発テロ(9.11)は、多くのアメリカ人に新たな戦いを決意させることになった。家族のため内勤への転属を認められたばかりのミッチ・ネルソン大尉もまたその一人。彼は未曾有の悲劇が繰り返されないよう、自ら現場復帰を志願する。 そして、テロの首謀者とされるビンラディンと彼が支援しているタリバンへの反撃のため、ネルソン大尉と、彼が率いる陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の精鋭たちは敵地アフガニスタンに向けて旅立つことになる。 ミッチ以下わずか12名の精鋭たちに与えられた、達成困難なミッションとは?テロリストたちとの壮絶な戦いを生き抜いた誇り高き男たちの生き様を描く、...
ロレンス編集部
【1/100の映画評】神が寄越した自然界の悪魔による、人間への復讐を描く。『白鯨との闘い』
H.メルヴィルの名作『白鯨』といえば、アメリカの小説としては『老人と海』と同じかそれ以上知られている作品だと思う。巨大な白鯨(マッコウクジラ)モビィ・ディックを復讐の相手として執拗に狙う義足の船長エイハブと、彼の狂気に引きずられていく船乗りたち。彼らとモビィ・ディックの壮絶な闘いを描いた、自然界の神と人間の対決をテーマにした傑作だ。 何度も映画化された『白鯨』だが、本作は『白鯨』そのものではなく、作者のメイヴィルが着想を得た、実際に起きた”白鯨”と捕鯨船の衝撃的な闘いをベースに、『白鯨』成立の真実を描いた作品である。