【1/100の映画評】多くのユダヤ人の命を奪ったアウシュヴィッツの悪行を見て見ぬふりをした普通の人たち・・『顔のないヒトラーたち』
アウシュヴィッツ強制収容所で行われていた非道の大量殺人。それを行っていたのは、ナチスの親衛隊員たちだが、彼らの多くは罪に問われることなく日常の生活を送っていた。そして、彼らの生活を守っていたのは、戦争中の忌まわしい歴史をなかったことのごとく忘れたがっている、普通の市民の感情だったのである。本作は、過去の過ちを闇に葬り去るのではなく、正しく向き合う勇気を持った、法の番人たちの姿を描いている。