日本ではHRCの電動バイク参戦が話題ですが・・・
9月13日にホンダはプレスリリースで、MFJ全日本トライアル選手権の第6戦 和歌山・湯浅大会(10月13日)の国際A級スーパー(IAS)クラスに、電動トライアル車の「RTL ELECTRIC」を参戦させることを公表しました。
ICE(内燃機関)搭載の2輪車を相手に、モトクロスとトライアルは電動車が現時点で活躍できているモータースポーツのカテゴリーということができます。FIM(国際モーターサイクリズム連盟)統括のモータースポーツのなかで、ICE搭載車と電動車が「ガチ勝負」できるイベントの数は少ないですが、全日本トライアル選手権ではヤマハの電動車「TY-E 2.2」が現在タイトル争いを展開中。そしてトライアルの最高峰であるトライアルGPのトライアル2では、スペインのガスガスとフランスのEMがそれぞれ、電動トライアル車でICE搭載車と競い合っています。
今シーズン最終戦で、有終の美を飾る!
スペインの大会は今シーズンの最終戦でしたが、前戦フランス大会までガスガスのS.ハーガがランキング5位、EMのG.シャタヌは同7位という位置につけていました。Day1はフランスで惜しくも優勝を逃すものの首位と同点で2位入賞したハーガが4位、そしてシャタヌは8位という結果になりました。
Day2では、シャタヌとEMの走りが冴えました。1ラップ目を減点4、2ラップ目を減点1でまとめたシャタヌは見事に有終の美を飾る優勝をゲット! 一方でハーガは不振で7位にとどまり、結果ランキングはシャタヌがランキング6位となり、ハーガは7位にランクダウンすることになりました・・・。
特有のトルク変動により後輪のトラクションを生み出すICE搭載車に対し、スムースな電気モーターからトラクションをどのようにして生み出すかが、電動トライアル車の開発の難しさでもあるようです。今年のトライアル2では、ランキング6位と7位を獲得することになった電動車勢ですが、進化の余地は1世紀余の熟成が進んだICE搭載車よりも、発展途上にある電動車の方が大きいでしょう。
全日本選手権で電動車が今年のタイトルを獲得できるか、そしてホンダのRTL ELECTRICのパフォーマンスやいかに・・・がもっぱらの日本トライアル界の関心事(私だけ?)ですが、今週末(9月21〜22日)のFIMトライアル デ ナシオン(国別対抗戦)にはシャタヌがフランス代表、ハーガがノルウェイ代表として出場しますので彼らの走りにも注目したいですね。