ヤマハの電動トライアル車、TY-Eのおさらい
そもそもヤマハTY-Eは、2輪EV開発の課題であるコンポーネントの高出力小型軽量化」と「意のままに操れる運転のしやすさ」の克服を目指して2018年より開発されました。そして当時開催されていた電動トライアル車オンリーのFIM トライアルE ワールドカップに2019年まで参戦し、2年連続でランキング2位という成績を残しました。
コロナ禍の影響もあり、2020年以降TY-Eは活動休止していましたが、2022年に新型「TY-E 2.0」が開発され活動がリブート。昨2023年はその進化版の「TY-E 2.1」を駆って黒山健一が全日本トライアル選手権にフル参戦を開始。シーズン中にはさらに改良された「TY-E 2.2」が投入され、黒山はランキング3位を獲得しています。
なお今年は、3台のTY-E2.2が黒山健一選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、氏川政哉選手(bLU cRU VICTORY)、野崎史高選手(Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA)の3名に託され、ICE(内燃機関)搭載車を相手に全日本選手権で奮闘中です。
目指すは表彰台!! いや、史上初の快挙を期待しましょう!?
「2024 Hertz FIMトライアル世界選手権 第1戦 大成ロテック日本グランプリ」にTY-Eで参戦するのは、全日本選手権メンバーの黒山、氏川、野崎の3名になります。なお昨年の日本GPでは、黒山がDay2にトライアル2クラスで4位というリザルトを残しています。
4位を上回る3位以上の表彰台獲得が今回の「ミッション」になりますが、トライアル2クラスでの電動車による表彰台獲得はすでに、2023年のアンドラ大会でエレクトリックモーションのガエル シャタヌがDay1に達成しています(成績は2位で、1位とはわずか1ポイント差という僅差でした)。
今回の日本GPトライアル2クラスにTY-Eでのぞむ3選手には、これを上回る優勝という快挙を期待したいですね。最高峰のトライアルGPを目指す、欧州の若手有力選手がひしめくトライアル2クラスで勝利することは決して簡単なことではありませんが・・・奮闘を期待しましょう!