アメリカ初開催となるCAKEの新興モータースポーツイベント!
昨年、CAKEの本拠地であるスウェーデンのゴットランド島で開催された第1回「ワン デザイン レース」は、再生可能な電力で駆動される電動バイクによる、ジェンダーニュートラル(男女の性差にとらわれない考え方)なモータースポーツイベントとして、多くの人から注目を集めました。
CAKEのCEOでこのレースの考案者であるステファン・イッターボーンは、同イベントを世界の主要都市で開催される都市型レース「グローバル シティ レーシング」に拡大し、2022年にスタートさせる考えであることを、昨年の大会後に公表しています。
終わりがなかなか見えないCOVID-19パンデミックの影響などもあり、世界各国でモータースポーツを行うことは平時よりハードルが高くなっている状況ですが、CAKEはその困難を乗り越え、初の海外での大会としてアメリカの地を選んだわけです。
64人の男性と女性ライダーが、電動オフロード車のCAKEカルクのワンメイク方式で、4X(フォークロス)形式でレースをする・・・というフォーマットは昨年の第1回大会と同じです。なお5月1日にカリフォルニア州デルマー・フェアグラウンズで開催されるレースの勝者は、同州パラにあるフォックス・レースウェイで開催される予定の「CAKEワールドファイナル」で自国の代表ライダーになれる・・・とのことです。
つまりCAKEとしては、「グローバル シティ レーシング」をアメリカ以外の都市でも今年開催して、9月にそれぞれの勝者と集めた「ファイナル」イベントを開催する予定ということなのでしょう。現時点では5月1日のデルマー大会以外のカレンダーは明かされていませんが、続報を期待したいですね。
男女ライダーがスクラッチ・・・ハンデなしでガチ勝負!!
男女が電動バイクでオフロードレースを行うシリーズ戦といえば、今年からFIM(国際モーターサイクリズム連盟)がスタートさせる予定の「FIM E-エクスプローラー ワールドカップ」がありますが、E-エクスプローラーが男女1名ずつからなるチームの勝ち抜き戦というフォーマットなのに対し、CAKEのワン デザイン レースは男女がスクラッチ・・・要するにハンデなしでラウンドロビン(総当たり戦)を勝ち抜くというルールになっているのが特徴です。
男女の戦力差を考慮して、男女チームを編成してチーム戦を行うE-エクスプローラーに対し、ワン デザイン レースは真のジェンダーニュートラルということで、男女の差をルールに盛り込まないのが興味深いところです。なお昨年の大会では、並みいる強豪男性ライダーを相手に、6度FIMウーマンズ・モトクロス・ワールド・チャンピオンシップのタイトルを獲得した女傑、キアラ・フォンタネージが総合5位に食い込み、「ユニセックスなレース」が可能なことを証明しています。
果たしてデルマー大会では、再び男性ライダー勢をおびやかす女傑ライダーが現れることになるのか? 昨年の第1回大会よりも規模が大きいことになるであろう5月1日のレース開催を、楽しみに待ちたいです!