三が日が終わりましたが、みなさんはおとそ気分は抜けましたか? 私は一年365日アルコール漬けなので、いつも頭がボーッとしてます(苦笑)。閑話休題、今年最初の「コレアレ」企画ですが、私は昔仕事などで乗ったことのある、とあるモデルを今欲しいな・・・なんて思ってます。

あの日の"ティーダバー"今いずこ?

みなさんはヤマハのデュアルパーパス車、TW200を覚えていますか? 日本市場に1987年デビューし、一部のコアなオフロードファンから、熱烈に支持されたモデルです。

1987年デビューの初期型ヤマハTW200。4ストローク196cc単気筒を搭載。180/80-14という太いリアタイヤが、その最大の特徴でした。

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1980年代半ばころから日本国内ではエンデューロブームとなり、オフロード版レーサーレプリカと呼ぶにふさわしい動力性能に優れたデュアルパーパス車が各メーカーから続々リリースされました。

そんな時代に、最高出力は16ps/7,500rpmというTW200は地味な存在ではありました(私も当時は、高性能オフロード車に夢中でした・・・)。しかし、極太なリアタイヤの走破性と乗り心地に魅了される林道派も少なくはなく、地味ながら地道にTW200は売れ続けたのです。

そして、1990年代半ばになると安価なTW200中古車をベースに、アレコレ部品を取っ払った「スカチューン」というカスタムが若者に人気となり、そういうカスタムを施されたTWを愛好する「ティダバー」を数多く産むことになります。駐車取り締まりが今ほど厳しくなかった当時、渋谷のセンター街をはじめ都内のアチコチに、TWカスタム車が無遠慮に(苦笑)駐車していたのをご記憶の方も多いでしょう。

え、今もTW200の新車って売っているの!! ※海外市場のハナシです

そんなカスタムTW人気もあって、1998年からは丸型ライトのTW200EがTW200と併売されるようになり、TW系は2002年のTW225を経て日本市場で2007年まで存続することになったのです。スカチューンの流行以前からTWをオフロードで使うことを楽しんでいた愛好家たちは口々に、「ティーダバーの皆さんのおかげで、TWは長寿モデルになった。おかげで部品供給でも助かり、ティーダバー様様です」と感謝を述べたものです・・・。

先述のとおり、若い頃高性能オフロード車大好きっ子だった私なので、TW200を所有することはありませんでした。しかし2輪専門誌の仕事や、知人の愛車を借りて乗ったりと、1990年代にはTW200に乗る機会がかなりありました。

画像: 1990年代のとある日の私、高性能オフロード車にしか興味のない、よくいる若者のひとりでした(苦笑)。

1990年代のとある日の私、高性能オフロード車にしか興味のない、よくいる若者のひとりでした(苦笑)。

スカチューンとか、ロンスイ(ロングスイングアームの略)とか、スーパートラップとか、そういうカスタムを施した「ティーダブ」には私は全く関心なかったのですけど、オフロードバイクとしてのTWには乗るたびにその面白さに感心させられたものです。

非力だけど扱いやすい4ストローク単気筒エンジン。そして八丈島の火山岩ゴロゴロの急斜面でも、トコトコと上っていく太いリアタイヤの実力・・・これに2ストローク250cc単気筒積んだら面白そう・・・と若かった当時は思いましたが、いい年になった最近はどノーマルで乗って、林道をのんびり走って楽しんだら面白そうだ・・・と思うようになりました。

ただ・・・スカチューンブームの影響で、今やノーマルのまんまのTW系ってかなりの希少種になってしまっているんですよね。今更格安のスカチューンされた中古TWを買って、それをノーマルに戻すってのも手間だし・・・。

しかし、じつは今も新車でTW200が販売されているのですよ! ただし、海外市場でのハナシなんですけどね・・・。

画像: 2019年モデルのアメリカ向けヤマハTW200。カラーリングはサンディ・ベージュの一色のみ。価格は$4,599ドル・・・この原稿を書いている12月25日時点のレートで約50万6,906円ですね。 www.yamahamotorsports.com

2019年モデルのアメリカ向けヤマハTW200。カラーリングはサンディ・ベージュの一色のみ。価格は$4,599ドル・・・この原稿を書いている12月25日時点のレートで約50万6,906円ですね。

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まぁ、もろもろ考えると現実的ではないかな・・・?

この現行TW200、エンジンは67.0mm x 55.7mm=196ccと、基本的には初期のTW200の諸元を継承しているみたいですね。

画像: 燃料系はインジェクションではなく、28mm径のミクニ製キャブレターを採用しています。初期型とは異なり、排ガス対策でチャコールキャニスターが付いています。 www.yamahamotorsports.com

燃料系はインジェクションではなく、28mm径のミクニ製キャブレターを採用しています。初期型とは異なり、排ガス対策でチャコールキャニスターが付いています。

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画像: TW最大の特徴で、最大の魅力のリアタイヤ。リアブレーキは、ドラム式ってところが古めかしいですね。 www.yamahamotorsports.com

TW最大の特徴で、最大の魅力のリアタイヤ。リアブレーキは、ドラム式ってところが古めかしいですね。

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今も新車がアチラの市場では買える・・・というのは魅力的な響きがありますが、まぁキャブレター仕様のままでこれを今日本で登録するのは難しそうです・・・。また日本円で車体が50万円以上しちゃうというのも、かつてTW200が29万9,000円で売っていた時代を知る身としては、高過ぎ! と思えてしまいます(今と昔は違う、と頭のなかではわかってはいますけど・・・)。

まぁ・・・さらに個人輸入のコストも考えると・・・現実的ではないってコトで・・・。これだけお金払うなら軽二輪ではなく原付二種になりますが、アプリリアがリリースして注目を集めている、RX125の方が魅力的ですね。なんてったって車両価格39万8,000円(税込)ですから!

画像: アプリリアRX125は、4ストローク水冷単気筒 DOHC4バルブを搭載。最高出力は15HP/10,700rpm。ボッシュ製ABSシステムをクラス初採用するなど、125ccオフロード車・冬の時代? の日本市場において、なかなか魅力的な1台です。 aprilia-japan.com

アプリリアRX125は、4ストローク水冷単気筒 DOHC4バルブを搭載。最高出力は15HP/10,700rpm。ボッシュ製ABSシステムをクラス初採用するなど、125ccオフロード車・冬の時代? の日本市場において、なかなか魅力的な1台です。

aprilia-japan.com

なんだかTWのハナシしていたのに、オチがアプリリアRX125ですみません(苦笑)。でもどこかに程度の良いTWがあったら・・・ぜひ昔を思い出しながら、のんびり林道を楽しみたいという想いに偽りはありません。念のため?(※この原稿を書いている2018年12月25日現在?)。

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