アメリカ人ライダーとしては8人目!
1979年ベネズエラGP250ccクラスでビモータに乗りGPデビューしたマモラは、翌年からは500ccクラスに専念。スズキ、ホンダ、ヤマハ、カジバのマシンで活躍しました。1992年が彼のキャリア最後のシーズンでしたが、優勝13回で年間ランキング2位4回とタイトルに惜しくも手が届きませんでした・・・。
過去、アメリカンライダーでMotoGP殿堂入りしたのは、ケニー・ロバーツ、エディ・ローソン、ニッキー・ヘイデン、ウェイン・レイニー、フレディ・スペンサー、ケビン・シュワンツ、そしてケニー・ロバーツJr.という面々ですが、これらのライダーはいずれも最高峰500cc及びMotoGPクラスでのタイトル獲得者です。マモラ自身も、殿堂入りについてはビックリしたようですね・・・。
「レジェンドになれるとは思ってもいませんでした。電話がかかってきた時は嬉しい驚きで、妻と息子に伝えたら、祝福してくれましたが、お~、これからはレジェンドとして生きて行かなければいけないことに気づきました(笑)。私は39年間に渡って、パドックに通っています。初めて訪れた19歳のときから沢山のことを経験しました。ハイレベルのライダーたちのグループに仲間入りすることを誇りに思います。家族と友人たちの前で行われるセレモニーに興奮しています。このスポーツをさらに普及させ、支援するアンバサダーとして、多くの仕事で恩返しができればと思います」
海外のSNSでは、その是非が盛んに議論されてますけど・・・
ちなみに最新のマモラを含む27人のレジェンドの内訳は、先述のとおりアメリカ8人、イタリア5人(G.アゴスチーニ、M.シモンチェリ、C.ウビアリ、F.ウンチーニ、M.ルッキネリ)、イギリス5人(G.デューク、M.ヘイルウッド、P.リード、B.シーン、J.サーティーズ)、オーストラリア3人(M.ドゥーハン、W.ガードナー、C.ストーナー)、スペイン2人(A.ニエト、A.クリビーレ)、そしてフィンランド(J.サーリネン)、ローデシア(J.レッドマン)、ドイツ(A.マンク)、日本(加藤大治郎)がそれぞれ1人・・・ となります。
じつは過去にもこの「レジェンド」制定については、世界中のGPファンたちによってアレコレ議論されていました。とどのつまり、「なんで◯◯が選ばれて、なんで◯◯が選ばれないんだ!」という意見が、多数飛び交っているカンジですね・・・。
特にマルコ・シモンチェリと加藤大治郎が選ばれたときは、「若くして亡くなった才能あるライダーの人気をコマーシャリズムに結びつける選出・・・」と怒る人も少なくなかったと記憶してます。今回も「確かにマモラは素晴らしいライダーだが、一度もタイトルをとっていない者をレジェンドにするのは、いかがなものか? 他のレジェンドになっていないタイトル獲得者たちは人気者じゃないから"レジェンド"になれないのか?」みたいなコメントをチラホラ見ました。
まぁ個人的には、「人気者を選ぶ」ことこそが実はドルナ制定の「レジェンド」の本質のような気がしますね。成績など明確な選定基準で選んでいるわけではないので、万人が認めるマルチタイム王者、もしくは人気者を優先して選ぶ・・・というのは興行主としては常道なのかなと・・・。
一方で、「マモラはタイトルこそ獲れなかったが、レジェンドと呼ぶにふさわしい」というような意見も、SNS上の海外ファンたちのコメントにはたくさんありましたね。ドルナの「レジェンド」選びについては、人気中心みたいなそういう選び方もあるよね・・・と受け止めるにとどめて、それぞれの心の中の「レジェンド」ライダーに思いをはせるのが、いいのかなぁ・・・なんて思いました。
ともあれ、長年アライヘルメットとクシタニのレザースーツのユーザーで、そのファンサービスの良さから日本でも大人気だったマモラの殿堂入りを祝いたいです! レジェンド制度とかカンケーなく、あなたは私たちのヒーローです・・・。