すでにスタートから3日を終えた2017 ダカールラリー。晋之介風間は安定した走行で無事に3日とも完走! これって当然のことと思えるかもしれないけれども、国際的なクロスカントリーラリーを1度しか走ったことのない晋之介にとって、これは適性の高さを早くも示していると言える。
BAJA1000には2回完走している晋之介だが「クロスカントリーラリー」の経験はメルズーガ・ラリーのみ。BAJA1000は基本的にコースマークを見てルートを辿ればいいデザートレースだが、クロスカントリーラリーではコマ図とGPSを頼りにルートを見つけて走っていかなければならない。ナビゲーション能力がないとフィニッシュすら出来ないわけだが、でもゆっくり確実に走ればいいというものでもない。それだと間に合わないからだ。
なので、ナビゲーションしつつ確実にある程度のアベレージで走らねばならない。これが出来るかどうかは、ラリーの最初の数日で判明することが多い。とくに厳しいダカールではなおさらのことだ。それを無事クリアしている晋之介は高い適性を持っていると言えるだろう。
スタートのアスンシオンは気温40度、湿度98%という過酷な状況でのスタートとなった。立っているだけでも汗が流れ落ちるような暑さのなか、晋之介は無事94位でフィニッシュ。しかし、そのあとも過酷だ。
「ダカールが世界一過酷と言われるには幾つかの理由がある。1日に走らねばならない遠大な距離。それに伴う生活の悪条件。
昨晩は23時に寝て3時起き、4時のスタートに備えるのだが、沼地に張ったテント泊だから蚊の襲撃にあって眠れなかった」(風間深志)。
ステージ2は、SSおよそ300km、リエゾン500km。昨日を上回る暑さの中をスタート。「ステージはパンパの草原を疾走するスピードコース。前方に先行車がいるともうもうと立ち込める埃でなにも見えない。ダカール初体験、2日目の晋之介は暑さに耐えながら今日もサイティング走行。途中の泥沼に嵌って時間を大幅に食らって110位〔総合106位)のゴール。勉強にしては、辛すぎる暑さだ」(風間深志)。
そして3日目。いよいよ今日からアンデスとなる。SS364km.リエゾン416kmの、今日からは標高4895mの山岳コースだ。
「暑さが遠ざかったら、今度は薄い酸素がマシンとライダーを苦しめる。大きな谷間を抜け、山をいくつも超え標高6000mの山頂をかすめるような難ルート。ミスコースも沢山でた。晋之介は途中、タンクからのガソリン漏れに悩みながら〔標高差?)、昨日までとは打って変わった山々を縫う山岳ルートとシルト路面と戦いながら、夕闇が迫る8時頃、ピットにようやく帰ってきた。
ともあれ、これで3日目も無事クリアーだ」(風間深志)
トップグループは、現在は昨年優勝したトビー・プライスが2回のステージ優勝を得て現在トップ。2位にウオークナー、3位にホンダのパウロ・ゴンサルベスが続く。日本人ライダーにおなじみのリンドン・ポスキットは現在39位だ。