2006 SUZUKI GSV-R:ニューマチックバルブ投入
(Racing オートバイ MotoGP GRAPHICS 2016@モーターマガジン社)

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翌年の800cc化をにらんで、ライバルに先駆けてニューマチックバルブ実用化に成功したのが06年モデルのXRE4。エンジンのVバンク角を75度としてショートストローク化し、さらなる高回転化を可能にした。決勝レースでは、新加入のバーミューレンが、オーストラリアGPで2位表彰台を獲得した。

レギュレーション変更を見越し、990ccマシンの最後の年に、本来800ccエンジンを搭載するべきニューマシンを1年早く投入したSUZUKI。2006年モデルは2005年モデルと比べてると明らかにコンパクトな990ccマシンとなっている。どのメーカーよりも早く実用化に成功したニューマチックバルブ(エアバブル)を搭載し、スプリングのかわりに圧搾空気の反発力を使ってバルブをコントロールする事で、エンジンを高回転まで回せ、しかも短時間でバルブのリフト量を稼げるというエンジンと混合気の流れにとって理想的なバルブ動作を可能にした。

2007 SUZUKI GSV-R :800ccでXRG0に進化
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06年モデルで先行開発してきた800cc仕様のデビューイヤーで、ついに初優勝を遂げたGSV-R。もともと定評のあったコーナリングマシンが、800cc時代のレース展開に合致したもので、ニューマチックバルブ投入もライバルより早く、800cc化に対する準備が奏功した。ランキングはホプキンスが4位と大躍進!

マシンのポテンシャルとしては高いはずなのに、中々日の目を見る事が出来なかったSUZUKI。レギュレーション変更にいち早く開発の方向性を合わせた事で初の優勝、そしてシリーズランキング4位という躍進を見せた。2006年の990ccマシンで使用したXRE4仕様をさらに改良し、より洗練されたニューマチック・バルブ・システムを搭載した2007年モデル。超高回転域での制御をよりスムーズにする為に、バルブ動作の安定性を強化、バルブの開閉高も広げ、高回転で高出力、かつスムーズで制御しやすいエンジン特性を実現したマシンとなった。

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