2013 YAMAHA YZR-M1 わずか4ポイントでV逸 立ちはだかったのはマルケス!
(Racing オートバイ MotoGP GRAPHICS 2016@モーターマガジン社)
12年シーズンの後半戦、ペドロサの猛追を受け、定評あるコーナースピードの高さをそのままに、加速の向上をテーマとしたのが13年モデル。シーズン中盤までは順調にマルケス、ペドロサを渡り合っていたが、ロレンソがアッセンで負傷し、シーズン中盤に本調子で走れなくなってしまう。このスキに乗じたマルケスがポイントを伸ばし、4ポイント差で連覇達成ならず。
ロッシのYAMAHA復帰で前年の王者でもあるロレンソとのW表彰台、そして2年連続のタイトル確実かと思われたYAMAHA。ロレンソの負傷と、HONDAのマシンを駆るマルク・マルケスの登場で残念ながらタイトルを逃す事となる。そして、このシーズンの結果を踏まえ、ブレーキングに特化したマシンへと進化の道を辿る事になる。
2014 YAMAHA YZR-M1 ロッシとともに強くなりロレンソが最強チャンピオンへ
(Racing オートバイ MotoGP GRAPHICS 2016@モーターマガジン社)
ふたたびロッシ&ロレンソがチームメ イトとなってからは、ホンダからマルク・マルケスという超大型台風が来襲するものの、15年シーズンにはロッシとロレンソの激しいタイトル争いの末に、ロレンソが最高峰クラス3度目のタイトルを獲得。もうライダーが誰でも、ヤマハM1=最強マシン、という称号は揺るがなくなっている。
ロッシとともに強くなり、そこに助けられたロレンソがロッシを脅かすまでに成長する、最強の好循環を作り出したヤマハYZR-M1。
あとは、37歳となったロッシが、どういう形でモトGPを去るのか、それ以降のYZR-M1は、いったいどうなっているのだろう ̶̶ 。
憧れの人と自分が対等に戦える場所に立つというのはいったいどんな気分なのでしょうか。04年にロッシが選んだ4バルブ不等間隔爆発が原型となっていると言われているニューマチックバルブやシームレスミッションなどで大きな進化を遂げたGPマシン。そして、そんなモンスターマシンを開発し続けてきたロッシを超えようと走るロレンソ。憧れであり、チームメイトであり、ライバルでもある。この絶妙な関係がM1を現在まで進化させてきたのではないでしょうか。