イタリアが誇る至高のアート、MVアグスタのミドルレンジの担うスポーツネイキッドがブルターレ 800。そんなブルターレが全身進化を果たした。 あらゆるパーツが見直され、全身アッ プデートを果たした 2016年モデルの実力を、早速試乗チェックしていこう。(REPORT:和歌山利宏)

獰猛さと優しさを兼ね備えたハイテク武装の「美獣」

新しいブルターレを昨年のミラ ノショーで見たとき、単なるお色直しかと思ったが、実はこれは紛 れもないフルモデルチェンジ版。
シート下部の空洞部に大胆さを感じても、スタイリングはキープコンセプトとしていいだろう。 ただ、従来型と見比べるとまったく別物で、明らかにエモーショナル。前衛的な一方、シートがかつての鞍型を思わせ、普遍的でもあると思う。また、外装の細部に注目すれば、随所に変更の手が及んでいることも分かる。

何より、走りが別物だ。 シート下の空洞部のせいもあり、 シートが高くなった印象で、実際に跨っても、片足の爪先を接地させるのが精一杯。そのため片足立ちでこなしながら試乗を始めたのだが、停止時、シートに体重を掛けて足を伸ばしてみたら、難なく両爪先が接地するではないか。何とも姿勢変化が豊かなリアサスだ。

コーナリングでは、進入で車輌 姿勢を後ろ上がりにして向きを変え、インに向かいながらリアを沈 ませ、トラクションを掛けやすくしているのだ。スーパースポーツに求められるピッチングモーショ ンを、日常域で使えるわけだ。 また、新型はコーナー進入時に車輌姿勢が前下がりになったと、安定性に問題が出ないように、キャスター角を1.5度寝かすとともに前輪を前方に移動。
フレームがF3と共通の従来型は、車輌後部を低い位置に落ち着かせていたことが分かる。 そうなると、ワイドに開いたハンドルバーに手を伸ばす、ストリートファイター的なライポジにも納得だ。身体を前方に移動させやすいので、姿勢変化を生かしてダイナミックにライディングしやすいのだ。

この3気筒シリーズでは、新型車が登場する度にエンジンの上質感が高められてきたものだが、 このブルターレも期待を裏切らない。特にスムーズさは従来型から格段に向上。ストラダーレやツーリズモベローチェ同様、スロットルボディ径がφ50mmからφ47mmに 小径化され、実に扱いやすい。

特性も従来型とは大きく違い、中高回転域のトルクの上昇カーブ に乗ってコーナーを立ち上がっていく従来型に対し、新型はその領域に覆われた太いトルクを使っていく特性で、寛容でもある。低回 転域も柔軟で、6速2500rp m以下でもスムーズだ。 電子制御も進歩し、設定によって、車輌キャラをツアラーっぽくもスポーツっぽくアレンジすることもできる。アップダウン両効きのオートシフターは、シフトダウンで確実に空吹かしが入り、信頼性も向上している。

スーパースポーツのF3をストリートスポーツに適合させたのが 従来型だとしたら、新型はパッションを前面に押し出したイタリ アンスポーツだろう。車名の「ブルターレ」の通り、新型は獰猛になりつつも、一方で扱いやすく、 獰猛さをしっかり補ってくれているといったところだ。
(和歌山 利宏)

画像: ハンドルバーが広く開かれ、グリップ位置も前方にあり、ライポジはファイターっぽいが、シート座面が前下がりでなく、前に体重が掛かりにくく、さほど先鋭的に感じない。空車時のシートは高いが、跨って体重を掛けるとリアが沈み、足着き性は従来型並み。 www.mv-agusta.jp

ハンドルバーが広く開かれ、グリップ位置も前方にあり、ライポジはファイターっぽいが、シート座面が前下がりでなく、前に体重が掛かりにくく、さほど先鋭的に感じない。空車時のシートは高いが、跨って体重を掛けるとリアが沈み、足着き性は従来型並み。

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画像: 獰猛さと優しさを兼ね備えたハイテク武装の「美獣」

デジタル編集:楠雅彦@ロレンス編集部

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