ふたつのタイヤの間に動力・・・それがモーターサイクルの一般的な構造として周知されておりますが、世の中にはそうでないモデルも色々あったりします。1921年から1925年に製造されたドイツのメゴラは、そんなユニークなモーターサイクルの最右翼と呼べる存在でしょう。

画像: 4e2w.blob.core.windo

4e2w.blob.core.windo

52x60mmのディメンションのサイドバルブ星型5気筒エンジンを、フロントホイールに組み込むという大胆な設計が、メゴラの最大の特徴です。1気筒128ccなので、総排気量は640ccとそこそこありますが、出力は14馬力という程度でした。大したことないね、と思われるでしょうが、ポイントは「直結」なところです。

画像: メゴラの心臓部。レシプロ航空機ではおなじみの星型エンジンを採用しています farm3.staticflickr.com

メゴラの心臓部。レシプロ航空機ではおなじみの星型エンジンを採用しています

farm3.staticflickr.com

一般的なモーターサイクルは、クランクシャフト、プライマリー、クラッチ、ギアボックス、ファイナルドライブ・・・と駆動力を伝達するたびに馬力をロスしますが、メゴラは直結なので伝達ロスがないのです。

スタンダード版メゴラの最高速は85km/hと言われてますが、スポーツ版は140km/hという速さを誇ったとか・・・。2000台ほど作られたらしいですが、今残っている走る車両は10台くらい・・・だそうです。

atlantic1952

その貴重な動くメゴラの動画がこちらです。10数年前、ドイツ人の友人に「今度ドイツ来るとき、メゴラの試乗をしたい!」とお願いしたところ、「OK!任せとけ!」との回答を得ました。その後ドイツに行く機会を逸しているため、この約束を果たせずにいるのですが、夢がかなったあかつきには、ロレンスで試乗記を独占公開したいと思います(笑)。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.