世界ロードレースグランプリの歴史上、最もシリンダー数が多いモデルはモトグッチV型8気筒であることは、こちらの記事でお伝えしました。モータースポーツで気筒数を制限するのは、大雑把にご説明すると多気筒化したほうが高回転化に有利だからです。ゆえにレギュレーションで性能を制限したり、開発費を抑制するために気筒数制限をするわけです。
もうほとんどビョーキ by 山本カントク
レースに使わなければ、気筒数の制限はないわけですから、何気筒のモーターサイクルを作ってもそれは自由です。でも現実的な問題として、車体サイズ・運動性・販売価格などの要素を考えると6気筒が丁度いい最大数って感じですね。ボスホスみたいに、クルマ用V8エンジンを搭載する荒技もありますけど・・・。
さて、こちらのモーターサイクルですが、なんと48気筒もあります(笑)。英国のサイモン・ホワイトロックさんが作ったこのモンスター、カワサキKH250の2ストローク3気筒を16台分使った4200ccエンジンを搭載しています。8気筒を6バンクに並べる構成ですが、正確にはもう1気筒を余分に積んでいます(2ストローク125ccで、スターターモーターとして使用)。
このギネスブック公認の世界最多気筒車、ちゃんと公道を走れる仕様になっていますが・・・これ公道で乗るんかいっ!とツッコミ待ちのボケにしか思えません(笑)。しかしカスタムの世界は世間の常識、コスト、時間などとは無縁に、純粋に趣味を追求して遊ぶ世界です。その清々しいまでのバカバカしさ(失礼)を、こちらの動画で楽しんでください。
Hertfordshire Superbike Centre