画像1: なぜこれほどバイクに乗ることに魅了されるのかを教えてくれる映画「ROAD」


映画「ROAD」。マン島TTレースで最多優勝を記録した伝説のレーサー、ジョイ・ダンロップとその弟のロバート・ダンロップ。そしてロバートの息子であるウィリアムとマイケルの兄弟。そのダンロップ家が2世代に渡り挑み続ける危険な公道レースの悲劇と栄光の物語だ。


画像2: なぜこれほどバイクに乗ることに魅了されるのかを教えてくれる映画「ROAD」


イギリスのほぼ中央に浮かぶ美しい島で開催される、マン島TTレースは1907年から続くバイクレースの原点といえるレースである。そのレースは昔も今も一般道を封鎖して行われる公道レースで、安全対策が行き届いたサーキットを周回するロードレースに較べて、極めて危険で常に死と隣り合わせの緊張感がレースを支配しているかのようだ。


画像3: なぜこれほどバイクに乗ることに魅了されるのかを教えてくれる映画「ROAD」


その公道レースを舞台にしたドキュメント映画「ROAD」は、1970年代の貴重な映像でジョイ・ダンロップがレジェンド・レーサーに登り詰めていく様子から2000年にレース中の事故でその生涯を終えるまで、また兄に憧れて同じくレーサーとなって活躍するも1994年のレースで再起不能の事故に会い、そこから奇跡の復活を遂げるロバート・ダンロップの姿を、美しいマン島の風景とともにオンボードカメラによる走行シーンをふんだんに使った迫力のある映像で描かれている。そして、クライマックスは父・ロバートの意志を継いでレーサーとなった二人の息子たちが直面する父のレース事故死と歓喜の勝利。危険な公道レースの栄光は悲劇と紙一重で成り立っているということを思い知らされる。

なぜこれほどまでバイクで走ることに魅了されるのか

この映画はすべてのバイク乗りに観てもらいたい映画だ。マン島TTレースのように公道を時速320kmで走ることはできないし、そもそもバイクに乗るということは決して危険な行為ではない。ただ、公道レースという極限のロードレースにすべてを捧げた兄弟と、その栄光を受け継いだ息子たちのドラマティックな人生に、私たちがなぜこれほどまでバイクで走るということに魅了されるのか教えられたような気がしてならない。リターンライダーはもちろんのこと、若いライダーには1970年代のレーシングスーツをはじめファッションにも注目してほしい。

私は残念ながらマン島TTレースを現地で観戦したことはないが、30歳代の頃にこのロードレースの聖地・マン島をバイクで走ってみたいと思い立ちツーリングの計画を練った時期がある。残念ながら諸事情でこの計画は実現しなかったけど、ダンロップが闘ったこの「ROAD」をいつか自分でも走ってみたい。



映画「ROAD」は4月11日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にてロードショーされます。

『ロード』
ⓒ2014 DoubleBand Films All Rights Reserved
配給:レイドバック・コーポレーション

●「ロード ディスティニー・オブ・TTライダー」公式サイト
http://road.euro-p.info

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