ロレンス編集部
「帰ってきたヒトラー」の”ホンモノ”のヒトラーが、あの国のあの人に見えてくる- 1/100の映画評
史上最悪・最大の悪人を一人挙げよと言われれば、恐らくはぶっちぎりでトップの座を得ると思われる。それがアドルフ・ヒトラーだ。1945年に死んだはずの彼がなぜか現代にタイムスリップするが、モノマネ芸人と勘違いされてテレビで引っ張りだこになる。 大衆を洗脳し扇動することにかけては空前絶後の稀代の天才の彼は、テレビやインターネットの力と相まってあっという間に多くの人々を熱狂に巻き込んでいく・・・。 圧倒的なアジテーションの才能を持つ者が、メディアやネットの力を借りて、人々を先導していく様は、民主主義・自由主義を標榜していたどこかの国のどこかの指導者を見るようで、ブラックコメディと笑って済ますには...
ロレンス編集部
「ブラック・スキャンダル」ジョニー・デップが禿頭の悪党役を邪悪さを湛えた抑えた演技で好演- 1/100の映画評
1975年から始まった、FBI、ギャングスタ、そして政治家の癒着による汚職事件。 FBI捜査官のコノリー、急成長中のギャングスタ ジミー・バルジャー、ジミーの弟であり政治家のビリー・バルジャーの3人は同じダウンタウンで生まれ育った幼馴染だった。 イタリア系マフィアのとの勢力争いを続けるジミーは彼らを壊滅させるため、出世欲の強いFBI捜査官のコノリーと密約を結ぶ。彼らはそれぞれの野望に忠実であるがゆえに悪の道を突き進むが、やがてメディアに嗅ぎつけられ、彼らの共謀は白日の下に晒される。実際に起きた米国最悪の汚職事件をテーマに描き出された、上質のクライムストーリー。