世界的に人気が高まっているエクストリームエンデューロですが、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)スーパーエンデューロ世界選手権が次シーズンより電動車のプレミアクラス参戦を認可したことは先日お伝えしたとおりです。そして10月17日、電動車のモトクロス/エンデューロシーンを牽引するスターク フューチャーが、正式に2名のライダーを送り込むことを表明しました!

2人の起用は、ある意味予想どおり?

屋根のあるスタジアム内に設けられた、過酷なセクションが多数用意されたコースで競われるFIMスーパーエンデューロ世界選手権は、欧州のアウトドア オフシーズンの人気イベントです。なお2024/2025シーズンの開幕戦は12月14日、ポーランドのグリビツェにて行われます。

トライアルの世界ではすでに、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が統括する世界選手権でICE(内燃機関)搭載車と電動車の戦いが繰り広げられていますが、エンデューロの分野では次シーズンのFIMスーパーエンデューロ世界選手権が初の試みとなります。

モトクロスの分野でもエンデューロの分野でも、電動車を用いて現時点で最もモータースポーツ界で輝かしい業績を残しているスターク フューチャーが、スーパーエンデューロ参戦ライダーにタディ ブラズシアクとエディ カールソンの両名を選びました。スターク フューチャーの電動車、バーグのエンデューロ向け開発を担うエキスパートの2人が起用されるのは、ある意味予想どおりの既定路線といえるでしょう。

画像: スターク フューチャーのエンデューロ開発のキーマンでもある、T.ブラズシアク(左)とE.カールソン。 starkfuture.com

スターク フューチャーのエンデューロ開発のキーマンでもある、T.ブラズシアク(左)とE.カールソン。

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起用ライダーのひとりは、開幕戦の地であるポーランドの英雄、タディ ブラズシアクです。一応2026年末に引退を表明している彼ですが、モータースポーツ業界ではよくあることで? その後も各国のエンデューロ競技で活躍しています。

ブラズシアクのキャリアは多くのエクストリーム エンデューロライダー同様トライアルからスタートしています。ポーランド選手権15回、ドイツ インドア選手権2回、そして欧州選手権1回と、彼のトライアルのキャリアは堂々たるものでした。

2007年、ワイルドカード出場のエルツブルク ロデオで優勝したことから、ブラズシアクのエンデューロにおける栄光は始まりました。サマー XゲームズのMoto X Enduroで4度のゴールドメダル、FIMスーパーエンデューロ世界選手権6連覇、そしてAMAエンデューロクロス選手権を5連覇など、数々の偉業を達成しました。

画像: エンデューロというスポーツのファンで、タディ ブラズシアクの名を知らない者はいないでしょう。 starkfuture.com

エンデューロというスポーツのファンで、タディ ブラズシアクの名を知らない者はいないでしょう。

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2024/2025年シーズンは全7ラウンドで行われる予定です!

もうひとりは、ブラズシアクとともにスターク フューチャーのエンデューロ活動に貢献しているスウェーデン人のエディ カールソンです。スウェーデン選手権10連覇、2013年欧州選手権王者と彼もトライアルの世界で実績を積み上げてから、エンデューロに転向したライダーです。

画像: たくわえたヒゲがトレードマークのE.カールソン。2020年よりエンデューロへの挑戦を開始しています。 starkfuture.com

たくわえたヒゲがトレードマークのE.カールソン。2020年よりエンデューロへの挑戦を開始しています。

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スーパーエンデューロへのフル参戦は2023/2024年シーズンからで、年間ランキングは8位でした。次シーズンとなる2024/2025年シーズンは、ブラズシアクとともに電動車のバーグでの活躍が期待されています。

画像: なおICE(内燃機関)搭載車との「性能調整」ということで、スターク フューチャーの電動車「バーグ」は出力制限とダミーウェイト搭載を義務付けられています・・・。 starkfuture.com

なおICE(内燃機関)搭載車との「性能調整」ということで、スターク フューチャーの電動車「バーグ」は出力制限とダミーウェイト搭載を義務付けられています・・・。

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なお2024/2025年のランキングトップ3は、ビリー ボルト(英国、ハスクバーナ)、ジョニー ウォーカー(英国、ベータ)、マヌエル レッテンビヒラー(ドイツ、KTM)でした。2019/2020年から4度タイトル防衛中(2020/2021年はCovid-19禍でキャンセル)の王者ビリー ボルトの牙城を崩すことは容易ではありませんが、電動車がスーパーエンデューロの表彰台の頂点に立つシーンを見ることができるかどうか、注目したいです。

なおグリビツェでの開幕戦のあとのスケジュールは、ドイツ・リーザ(2025年1月4日)、ルーマニア・クルジュ=ナポカ(1月18日)、ポーランド・ウッチ(2月1日)、ハンガリー・ブタペスト(2月8日)、英国・ニューキャッスル(3月1日)、フランス・リエヴァン(3月8日)の全7ラウンドが予定されています。

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