建設機械のトップメーカーである「コマツ」が、ホンダの交換式バッテリーである「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を活用した電動マイクロショベル試作車を公表しました。そして両社は、モバイルパワーパックを活用した土木・建設業界向けバッテリー共用システムの体制構築を目指す共同開発に関する、基本合意契約を締結した・・・とのことです!

すでにコマツは、電動マイクロショベルを市場に投入済み!

建設機械のシェアで日本一、そして世界でも2位という大メーカーのコマツは、去る2020年4月にバッテリー駆動式ミニショベルを国内市場に導入しています。さらにコマツは、ホンダのモバイルパワーパックと電動パワーユニットである「eGX」を搭載する電動マイクロショベル「PC01」を発表。2021年度中の市場導入を目指す! そうです。

画像: ホンダのモバイルパワーパックと、電動パワーユニット「eGX」を搭載する電動マイクロショベル「PC01」試作車。 www.honda.co.jp

ホンダのモバイルパワーパックと、電動パワーユニット「eGX」を搭載する電動マイクロショベル「PC01」試作車。

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画像: ホンダのモバイルパワーパック2つが、「PC01」の車体後部に搭載されています。 www.honda.co.jp

ホンダのモバイルパワーパック2つが、「PC01」の車体後部に搭載されています。

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小さくて小回りが効くマイクロショベルは、管工事、造園、農畜産など人の生活圏に近いフィールドで活躍する機械です。マイクロショベルを電動化することは、作業時の騒音と排熱を大幅に減少させるとともに、その場での排出ガスをゼロにすることを可能にします。

マイクロショベルを電動化する際、充電方式をどうするかは大きな開発テーマになるでしょう。そこで可搬性に優れるホンダのモバイルパワーパックを使えば、作業中に予備を充電することで、作業を途切れさせることなくストレスフリーで使うことができるわけですね!

2輪以外分野でも普及が進めば、低コスト化などのメリットが得られます

ホンダ、コマツはともに業界に先駆けて、環境負荷の低い製品の実現に取り組んできた企業です。両社は電動マイクロショベルの市場導入後、土木・建設現場へのモバイルパワーパック供給や、バッテリー交換をはじめとするアフターサービスを含む、電動建機の利便性向上をサーベイする実証実験を進めるとのことです。

また将来は他のタイプのマイクロショベルや、1トンクラスまでのミニショベルの電動化も共同開発したり、土木・建設現場で使われるさまざまな機材に対する、モバイルパワーパックを活用した電動化や海外市場への展開などを共同検討していくことを、プランニングしています。

画像: ホンダのモバイルパワーパックを活用した、幅広いバッテリー共用システムネットワークの構築イメージ図。 www.honda.co.jp

ホンダのモバイルパワーパックを活用した、幅広いバッテリー共用システムネットワークの構築イメージ図。

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2輪の世界では、交換式バッテリーに関する国内外のコンソーシアムの話題が注目されていますが、今回のコマツとの共同開発のように、交換式バッテリーを供給できる他業種のパートナーを得ることができれば、共通化や量産効果による更なる普及・低価格化の促進を期待することができるようになるでしょう。

一方では台湾のGogoro Inc.と、2輪最大生産・消費国のインド最大手、ヒーロー・モトコープが、インドにおける「バッテリー交換ネットワーク」を構築する合弁会社の設立を含む提携をして、今年の春の大きなニュースになりました。当然彼らも、2輪以外の分野についてもパートナー探しをしている・・・と予想されます。

将来の大市場になるEVなどの交換式バッテリーをめぐっての動きは、今後さらに活発になるでしょう。これからの各メーカーの競争や協業が、最終的には世界の多くのエンドユーザーたちの利益に結びつくことを願いたいです。

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