2024年までに10機種を販売する予定!
2008年の金融危機の影響で、当時ハーレーダビッドソンは所有していたビューエルブランドを手放すことを決定しました。そして2009年、ビューエルの生みの親であるE.ビューエルは、米国ウィスコンシン州にEBR(エリック・ビューエル・レーシング)を設立。2013年には、インドのヒーローがEBRの株式の49%を購入。2014年夏から、米国でのヒーロー製バイクとスクーターを販売する計画が公表されました。
しかしそれら計画が上手くいかずEBRの経営は低迷。2015年からは管財人管理下となったEBRのR&D部門はヒーローが引き取り、それ以外に残る権利はリキッド・アセット・パートナーズが引き受けることになります。2019年からは「EBRモーターサイクルズ」という新社名の下で生産が再開されますが、2020年初頭に同社は米国における「ビューエル」のブランド名の権利を所得。そして2021年からビューエルの名でバイクを製造販売し、なんと2024年までに10機種を登場させると発表しています!
モータースポーツでの活躍にも期待したいです!
現在同社のウェブサイトで紹介されている2021モデル4機種のうち、1190RXと1190SXはEBR時代のリブランド版と言える機種です。なお両モデルともに、カーボンファイバー外装バージョンを選ぶことが可能です。
また、1190SXのアクセサリーパッケージとして、1190スーパーツーリングが2021年に登場する予定です。1190スーパーツーリングはビューエル初の、今流行のアドベンチャーモデルとなります。
なおリキッド・アセット・パートナーズのボスであるビル・メルヴィンがCEOとなったEBRモーターサイクルズは、2020年初頭のビューエルブランド取得をした後、ビューエルブランドでのモータースポーツ活動を開始しており、2020年度のAMAプロヒルクライムに参戦しています。
かつてビューエルのモータースポーツ活動と言えば、ロードレーシングが主でしたが、新生ビューエルは「未舗装路」でのモータースポーツを最初のターゲットにしている点が非常に興味深いです。
2020年のAMAプロヒルクライムを制したビューエル1190HCRのレプリカモデルも、ビューエルの2021年モデルのひとつとして販売されます。またこのプラットフォームを流用し、スイングアームを短くした「バハ・レース」と「バハ・アドベンチャー」というモデルも計画されており、これらのモデルの発表も楽しみです。
燃料タンクをフレーム内におさめる「フューエル・イン・フレーム」、フロントリムに大径ディスクをマウントする「ペリメター・ブレーキ・ローター」など、ユニークなメカニズムを持つビューエルが、新体制の下でどのような発展を遂げるのか・・・これからも注目したいですね!