2011〜2013年はヤマハのサテライトチームで活躍!!
2020年1月末、ヤマハは3度のMotoGPクラス王者に輝いたホルヘ・ロレンソをテストライダーに起用しました。引退して間もないロレンソの起用は当時大きなニュースとなりましたが、COVID-19の世界的パンデミックの影響でテストチームを満足に稼働させることができなかったこともあり、残念ながらロレンソは十分チームに貢献することができなかったと言えるでしょう。
そしてバレンシアGPのレースウィークの最中、ヤマハはLCRホンダに所属するカル・クラッチローを来シーズンのテストライダーに起用することを発表しました。MotoGPデビューの2011年から3年間、サテライトのテック3のヤマハYZR-M1を駆り、合計6度表彰台登壇を果たしたクラッチローが、来年は2013年以来にYZR-M1に乗る・・・ことになるわけです。
3メーカーのMotoGPマシンで戦ったキャリアを評価
クラッチローは2014年、待望のワークス入りでドゥカティのデスモセディチに乗りシーズンを戦いましたが、アラゴンGPでの3位が唯一の表彰台(ランキング13位)という不本意な成績しか残せませんでした。2015年からはLCRホンダ入りし、2020年までの間に通算3勝を獲得。ただ今シーズンは怪我の影響などもあり、ランキングは19位と低迷しております・・・。
またこのテストライダー契約には、ヤマハのレギュラーライダーたちが病気や怪我で欠場を強いられるなどのケースでの、ワイルドカードでの出場も含まれています。レギュラーの欠場は残念なことに他ならないですが、もしかするとクラッチローがYZR-M1で来シーズンの決勝を戦うシーンを見ることができるかもしれません。
ヤマハのテストライダーとしての起用は、MotoGPの10年選手であり、3メーカーのMotoGPマシンで戦ってきたクラッチローのキャリアを評価してのものでしょう。来シーズンのテストは2月14〜16日の公式テスト(マレーシア・セパン)で開始される予定ですが、まずは久々に乗るヤマハYZR-M1でクラッチローがどのような走りっぷりを披露するか・・・? 楽しみです。