2月6日(木)、今年度のMotoGP公式テスト初開催の地となるセパンにて、チームスズキエクスターが2020年シーズンのMotoGPマシン、GSX-RRのカラーリングを公表しました。青が多めの昨年までの仕様から、2020年仕様は"銀"が多めになったのは・・・どのような意味があるのでしょうか?

スズキは2020年に100周年を迎えます!! そして初GP参戦から60年目です・・・

2020年1月30日にスズキは、創業者の鈴木道雄氏が浜松市に前身の「鈴木式織機」を設立してから、100年の節目を迎えました。「パワーフリー号」発売で、2輪車の市場に参入したのは1952年からですが、それにしても長い歴史を持つ2輪メーカーということに、異論を挟む方はいないでしょう。

そして今から40年前・・・1960年はスズキは初の世界ロードレースGP(現MotoGP)への参戦を果たした年でした。

ホンダ創業者の故・本田宗一郎と、当時のスズキ社長の故・鈴木俊三が偶然同じ列車に乗り合わせた際、宗一郎氏が日本の2輪モータースポーツ黎明期の"アサマ"時代の印象をもとに、「スズキさんのレーサーは速いから、スズキさんもマン島TTレースに出てみたら?」と俊三氏に話しかけたことが、スズキの1960年マン島TTレース挑戦のきっかけになった・・・という"伝説"が今に残されています。

画像: 1960年マン島TTに参戦した、スズキRT60。2ストローク空冷2気筒ピストンバルブ式125ccエンジンを搭載していました。 www.pinterest.co.uk

1960年マン島TTに参戦した、スズキRT60。2ストローク空冷2気筒ピストンバルブ式125ccエンジンを搭載していました。

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初挑戦のマン島TTで見事3台全車完走を果たしたスズキは、1961年からは125ccと250ccの2クラスにGPの戦線を拡大(参戦レースはマン島TT、ダッチTT、ベルギーGPの3戦)。そしてGP参戦3年目となる1962年には、このシーズンから新設された50ccクラスでRM62を駆るエルンスト・デグナーがタイトルを獲得! なおこの年から、スズキのGPマシンは「青と銀」のカラーリングを身に纏うようになっていたのです・・・。

画像: 1962年のマン島TT50ccクラスで、スズキのGP初優勝を果たしたRM62(2ストローク空冷単気筒ロータリーディスクバルブ50cc)。 www.iom1960.com

1962年のマン島TT50ccクラスで、スズキのGP初優勝を果たしたRM62(2ストローク空冷単気筒ロータリーディスクバルブ50cc)。

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"青と銀"のGPマシンは・・・特別な存在なのです!

その後もスズキGPチームはGPの50ccと125ccの両クラスで活躍しました。50ccクラスでは1965年を除き、1962〜1968年の間に6度個人タイトルを獲得。125ccクラスでは1963年と1965年に、個人タイトルを獲得し、GPの"2ストローク支配"の黎明期を飾ることになりました。

1967年限りでワークス活動を停止したスズキは1970年代に再びGPワークス活動を始めますが、この時代は"スポンサーカラー"が定着し始めた時代であり、"青と銀"という伝説のカラーリングはワークス活動においては封印されることになります・・・。

スチュワート・グラハムから譲り受けたスズキRT67(2ストローク水冷2気筒125cc)に跨るバリー・シーン。彼がスターダムに駆け上がることをアシストしたマシンも、"青と銀"でした。

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"青"は1970年代以降もスズキのワークスロードレース活動と縁が深い色ですが、このたびアニバーサリーイヤーということもあって、"銀"がワークスマシンのGSX-RRに使用されるのは、オールドGPファン的には感慨深いものがありますね・・・。

画像: www.motogp.com
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画像: 昨シーズンはアレックス・リンスが第3戦アメリカズGPと第12戦イギリスGPで勝利を記録したスズキGSX-RRですが、青と銀に彩られた2020年型はどのような成績をおさめるのか・・・注目です! www.motogp.com

昨シーズンはアレックス・リンスが第3戦アメリカズGPと第12戦イギリスGPで勝利を記録したスズキGSX-RRですが、青と銀に彩られた2020年型はどのような成績をおさめるのか・・・注目です!

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アレックス・リンスとジョアン・ミル・・・2人の若武者を擁するチームスズキエクスターが、記念すべきアニバーサリーイヤーのMotoGPクラスで、青銀のGSX-RRでどんな活躍をするのか・・・? 乞うご期待ですね!

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