RC30やRC45という伝説の名車が背景に
それが垣間見えるのがココ!
ある意味、このバイクの象徴みたいな部分ですけど片持ちスイングアームです。
控え目に言ってツーリングバイクの装備じゃないですね(笑)
もともとVFRの血統といえば、有名どころは1987年のVFR750R(RC30)とか1994年のRVF(RC45)あたり。
どちらもレース参戦のホモロゲーション獲得のために作られた超絶性能のスーパーバイクでした。
《VFR750R/RC30の詳細はコチラでどうぞ!》
《RVF/RC45の詳細はコチラでどうぞ!》
その血統に連なるのが今のVFR800Fなんです。
このあたり40代以上の人じゃないとピンとこないかもしれません。
でも知っておいてほしいことはシンプル。
VFR800Fは単なるツーリングバイクじゃない!
ってことなんです。
走らせてみても、やっぱりちょっと他とは違います。
フィーリングが、やっぱり独特。
V型4気筒エンジンならでは、と言ってもいいかもしれません。
ものすごくフラットトルクで、どこからでもスロットルオンできるような扱いやすさの塊です。
最高出力は107馬力もありますけれど、普通に走っている分にはぜんぜんそれを感じさせません。
人によっては『え?これ100馬力以上なの?』って思うはず。
でも本当に速いバイクって、こういうフィーリングが多いのも事実です。
レースっていう極限の状況で勝つためには、どこからでもスロットルを開けていける扱いやすさは必須になりますから。
その扱いやすさがあるうえで、HYPER VTECが作動した後の高回転域は別世界。
体感としては7000回転から8000回転あたりを境にマフラーからの音が変わるんです。
V4エンジン独特のドルルル~っていう音が、ひとつにつながっていきなり『バフォーーッツ!!!』って荒ぶる。
これがもう予想以上に荒ぶる!(笑)
最初はこのタイミングで、みんな『オイッ!』って内心ツッコミを入れたくなるはず。
良い意味で……
これのどこがツーリングバイクなんだぁ!?!?
って感じると思います、きっと(笑)
HYPER VTECによる2バルブ→4バルブの切り替えがスムーズすぎるので、ライダーとしてはいきなりバイクが別物になったような感覚。
《ホンダ独自の技術/HYPER VTECの詳細はコチラで!》
そして、そこから先にツーリングバイクの優しさはありません……
レスポンスもシャープで、スロットルを開けた分だけダイレクトに加速する。
最近のスーパースポーツとは少し違う荒っぽさ。
『実はボクこっちが本領ですから』みたいな主張がバイクから聞こえてきそうです。
とはいえ、普段使う常用スピード域では従順そのもの。
どこからでもスロットルを開けられる扱いやすさと、アドレナリン出まくりの高回転域。
素直な感想を言ってしまいますと……VFR800Fほど二重人格バイクは珍しいと思います(笑)
今でこそ、しれっとツーリングバイクのような顔をしていますが、本気を出した彼はヤバい。
現在進行形でホンダはMotoGPでもV4エンジンを採用している訳ですしね。
しかもお値段だって、写真のトリコロールカラー(正式にはパールグレアホワイト)だと150万円オーバーで、なかなかの高級車です。
だからでしょうか?
このバイクに愛車として選んだ人は『わかってる人』っぽくて、なんかちょっとカッコいい。
VFR800Fに乗ってる人を見ると思うんです。
あのライダーさんは絶対、超本気のホンダファンなんだろうな!って。
本当にツーリングに使えるバイクなのか?
前述のとおり……がっつり走ると豹変する荒ぶるツアラーVFR800Fですが(笑)
上のホンダ公式ホームページみたいにツーリングしてみると、どうなんでしょう?
後編では長距離を走ってみます!