V型4気筒っていうレアなエンジンを搭載したアドベンチャースポーツって、何なのよ? 別にV4じゃなくても良くないか? そう思いつつ乗ったVFR800Xは、けっこう意外なバイクでした。すごく速い。でも優しい。こういうバイクって、実はあんまり無いんですよね……
VFR800Xは謎バイク?
ホンダの大型バイクのラインアップの中で、実はいちばん不思議に感じていたのがVFR800Xです。
このバイクはV型4気筒という、市販車では珍しいエンジンを搭載。
V4っていうと基本的に『レーシング』なイメージが強くて、こういうツーリング系バイクに搭載されている例は極めて稀です。
ご覧のとおり、スタイルとしては基本的にアドベンチャー系。
でも車体の構成としては前後17インチのタイヤだし、メインフレームはアルミツインチューブで剛性が高そう。
スイングアームに至っては……
プロリンクの採用された片持ちのプロアーム!
こちらもかなりガッチリ強そうです。
ていうか……これらはほとんどホンダが造るピュアなロードスポーツに採用される装備ばかり。
むしろこっちの兄弟車となる
VFR800Fのための装備だろう、なんて思っちゃいます。
だから、なぜアドベンチャー???と、不思議だったんです。
ツーリングバイクにV4は必要か?
V4エンジンにはスポーツバイクによく採用される並列4気筒に比べて、いくつかメリットがあります。
乗っていて体感しやすい部分としては、まず並列2気筒と同レベルのエンジン幅に抑えられることでの車体のスリム化による軽快な動きでしょうか。
それと、V型の採用による不等間爆発でトラクション性能に優れることや、エンジン自体の高さを抑えてコンパクトにできること。これは重量マスの集中に有利です。
ちょっとマニアックですが、基本は4気筒なので短いコンロッドにできて、その慣性ロスが少ないため、高回転まで回せるのも特徴となります。
って……これ全部ロードスポーツ寄りのメリットじゃないですか!?
純粋にツーリングならNC750Xがある
それにですね、ホンダには同じく前後17インチホイールを採用したNC750Xがあります。
のんびり旅を楽しむなら、はっきりいってNC750Xで充分。
第三世代に進化したNC750Xの性能と最強コスパに隙はありません。
【NC750Xも前に乗りました!】
これ、キャラ被ってないか?
そう思うのが当然でしょう(笑)