トップクラスのロードレースの世界は、生き残ることが熾烈な世界でもあります。MotoGP(世界ロードレースGP)で125cc、250ccでタイトルを獲得し、輝かしい将来を嘱望されたマニュエル・ポジャーリのこと、あなたは覚えていますか?

2001年に125cc、2003年に250ccのタイトルを獲得・・・

1983年にサンマリノで生まれたポジャーリは、1998年125ccクラスでGPデビュー。2001年にはジレラのファクトリーライダーとして参戦。2回の5位と3回のリタイア以外は、すべて表彰台(優勝3回)という安定した成績で、見事初のタイトルを獲得します。

画像: 2001年、ジレラにGP125ccクラスのタイトルをもたらした、M.ポジャーリの走り。 securevideopassapp.motogp.com

2001年、ジレラにGP125ccクラスのタイトルをもたらした、M.ポジャーリの走り。

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王者として防衛に挑んだ2002年は、ジレラ125で4勝を記録するものの2位に甘んじることになりました。2003年には250ccにステップアップし、アプリリアで4勝をあげ2度目のタイトルをゲットしました!

誰もがポジャーリのGPキャリアにおける将来は明るいもの・・・とその時は予想したでしょう。しかし、2004年は250ccクラス9位(アプリリア)、2005年は125ccクラス10位(ジレラ)、2006年は250ccクラス14位(KTM)と、2005年以降は表彰台からも遠のくスランプに陥ります。

2007年は1年参戦休止。2008年は250ccクラスをジレラで走りますが、6戦を残しシーズン半ばで引退を表明。このときポジャーリはまだ25歳でしたが、モチベーションの低下が彼をサーキットから遠退けることになったのです・・・。

「何やってんだよ、ポジャ!!」と某俳優が言ったとか言わないとか?

2輪の世界から去ったポジャーリ・・・なんと彼がセカンドキャリアに選んだのはサッカー選手でした! と言ってもセリアAとか華々しいプロの世界というより、地元のクラブチームではありますが・・・かつてGPで王者になった男がそれでいいの? と思ってしまいます(余計なお世話ですが)。

地元サッカーチームで選手としてプレーしたM.ポジャーリ。かつての輝きを知るロードレースファンとしては、キミが生きる場所はここでいいのか・・・と言ってしまいそうになりますけど・・・。

www.uefa.com

そんな迷走? をしていたポジャーリが、レーストラックに帰ってきたのは2013年。前年、ドゥカティのレーシングスクールのインストラクターをしたことが契機となったのでしょう。イタリアのCIVスーパーバイクでドゥカティ・パニガーレRに乗り参戦。この年彼は、2004年の250ccクラス以来となる、公式レースでの超久々の優勝を勝ち取ります。

画像: M.ポジャーリは、2012年からドゥカティのライディングスクール、DRE(ドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス)のインストラクターを務めました。 dre.ducati.it

M.ポジャーリは、2012年からドゥカティのライディングスクール、DRE(ドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス)のインストラクターを務めました。

dre.ducati.it

その後も2輪レースの世界との関わりを保ったポジャーリは、2017-2018年シーズンのFIM EWC(世界耐久選手権)第2戦となる、4月21〜22日のルマン24時間耐久(フランス)に参戦することになりました! マシンはドゥカティ・パニガーレR。チームはZレーシングで参戦クラスはスーパーストックになるそうです。

M.ポジャーリの近影です。GP時代の少年っぽさは薄れ、時の流れを感じさせます・・・。しかし、まだ老け込む年齢でもないので、今後もロードレースの世界での活躍を期待したいですね!

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今もDREのインストラクターを続けているポジャーリですから、長年慣れ親しんだパニガーレRに対する習熟は十分でしょう。ルマンでポジャーリがどのような記録を残すか、注目したいです! 

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