第212回は、 いすゞ『ジェミニ』 をご紹介します。“元祖グランド・ツーリングカー ( GT )”と呼ばれたこちらのジェミニは、ダントツな速さのハイパフォーマンスモデルで、当時の国内トップのラリーカーでもあったそうですよ ♥︎ (あぁこ@ロレンス編集部)
いすゞ ジェミニ(1981年)
オペル・カデットをベースにして生れたジェミニだが、数度にわたるマイナーチェンジや、車種の追加によって、まったく別の個性を持つシリーズに生まれ変っている。
MINXに代表されるファミリー系に、LS、LS-Gスポーティ系とDOHC-ECGI搭載の高性能ジェミニZZ、そしてすぐれた経済性で人気の専用車ディーゼルという多彩なラインナップがそれである。
ボディタイプは4ドア・セダンと2ドア・クーペで、4気筒、OHC、1584cc、100PSのG180型と、DOHC-ECGI、130PSのG180WA型の1800、そして4気筒、OHC、1817cc、61PSの4FB1型1800ディーゼルをそれぞれ搭載する。
DOHCを載せた最強力のZZ(ダブルズィー)シリーズは豪華仕様のZZ-T、ZZ-Rがあり、いずれも7インチ・マスターバックつき4輪ディスクにヘビーデューティ・サスを設定のハイパフォーマンスカー。LとTは175/70SR13、スポーツ性のもっとも高いRはアドバンの175/70HR13をはいている。
LSはZZの登場までスポーティ・ジェミニを代表してきたモデルで、1800LS-Gのセダンは“ブラック・ジェミニ”の名でも呼ばれた。
MINXはファミリー派の最上級モデルで、女性ユーザー層を意識したソフトな内外装が特色。そしてディーゼルにはLSベースの個性的な車、ゴールド・ディーゼルを55年6月から加えている。