その昔 動物界は、肉食動物(Predetor)と草食動物(Meek Prey)とに分れていた。一方が一方を襲い襲われ、食い食われる。しかし、そんな世界はいまは過去の話。いまでは動物たちの世界にも秩序があり、都会的な生活が実現していた。その世界こそがズートピア。
そして、この秩序のある社会を守るため、ウサギとして初めて警官となったジュディ・ホップスは、大志を胸にズートピアに上京してきたのであった。
そして、この秩序のある社会を守るため、ウサギとして初めて警官となったジュディ・ホップスは、大志を胸にズートピアに上京してきたのであった。
誰もがなりたい自分になれる世界?
ズートピアポリスデパートメント、略してZPD。少女時代から警官を夢みてきたウサギのホッブスだったが、警官の世界は肉食獣や、草食動物でもゾウやサイなどの巨大獣の世界だった。持ち前のガッツで警察学校を首席で卒業した彼女だったが、駐車違反切符を切る係しか任せてもらえず、署長からも邪険に扱われ続け、心が折れかけてしまう。
そんな彼女の前に、行方不明の夫エミットを探して欲しいというカワウソが現れる。この捜査を任されるかわりに、自分の首を賭けることにしたジュディは、行方不明になる直前にエミットと接触があった詐欺師のキツネ ニックとともに、エミットの行方を探し始めたが、それはズートピアの秩序と平和を破壊しかねない大事件の端緒に過ぎなかったー。
多様性を受け入れる理想郷の実現とは
ジュディは頑張り屋で夢を実現するために努力を惜しまない。ウサギのような小動物に街は守れないという先入観を覆そうと頑張る。ニックは皮肉屋で、キツネはずる賢く皆を騙すという偏見に負けて、ならばそうなってやろうと詐欺師になった。
ズートピアは肉食動物も草食動物も仲良く暮らせて、動物界の多様性をもって協調するユートピアのはずだったが、実際にはさまざまな差別や不信感が根強く残っている。
ジュディとニックは、警官と詐欺師、ウサギとキツネと立場の違いを超えて友情を育み、事件の真相に迫るのだが、事件を通して彼らはズートピアそのものが理想郷なのではなく、ズートピアを理想の街にするのは、自分たちが本当にそうしたいと思い、そしてその実現のために努力をすることに他ならないことに気づくのである。
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