80年代後半からのレプリカブームにのり、モンキーにも派生モデルとしてスパルタンモデルが登場しました。現在ではプレミアものとなっている、そんなモンキーRをご紹介!
MONKEY R(1987年)
80年代に入って巻き起こった空前のバイクブームは、同時にロードレースブームを呼び、レーサーレプリカモデルが巷にあふれるようになります。
250cc、400ccクラスから火がついたレプリカブームはやがて大型クラスに、そして50ccクラスにも波及します。86年のスズキ・ギャグ、ヤマハYSR50・・・。
そして87年のホンダNSR50が大人気を呼び、ミニバイクレースも全国各地で盛んに開催されるようになります。
そういったミニバイクレースやレプリカとは一線を画す存在のモンキーではありましたが、時代の流れに乗ってレーサーレプリカイメージのバリエーションモデルを開発。
「モンキーR」として87年3月に発売を開始しました。
一見アルミ風のスチール製ツインチューブフレームに、本格的な油圧ダンパーを内蔵したフロントフォーク、角形スイングアームにモノショック、前後10インチキャストホイール、フロントディスクブレーキで構成されたシャーシは、ムードだけでなくモンキーとは比較にならないほど優れたハンドリングパフォーマンスを発揮します。
エンジンもCDIマグネット点火やベアリング軸受カムなどを採用して、モンキーの3.1PSから4.5PSまでパワーアップされ、4速ミッションのギア比も加速重視のレシオに設定されていました。
タンクサイドまで回り込んだシングル調シートやエアプレーンタイプのタンクキャップ、メッキカバー巻きサイレンサー別体マフラー、セパハン風のショートハンドルにバックステップと、雰囲気面でも充分でしたが、走りに勝る2スト勢を相手にセールス面では苦戦を強いられました。
しかしれそが逆に、現在のプレミア価格で取引される要因ともなっています。