今回ご紹介するのは、ゼファー。「ネイキッド」カテゴリーを生み出すほどの大ヒットとなったゼファーですが、その車名の意味、ご存じですか?『RIDE34』にて特集された「カワサキ ゼファー クロニクル」にその答えが。

1989年。サーキットパフォーマンスを優先させたレーサーレプリカモデル全盛の時代、それに逆行するかのように400ccクラスにゼファーが登場する。
車名のゼファーとは、英語で「西風」を意味するところから名付けられた。これはカワサキのある兵庫県明石市から吹く新風になれ、という願いが込められたネーミングであった。

画像: ©モーターマガジン社

©モーターマガジン社

その想いは成就する。
性能、スタイリング、装備すべてにおいて「普通」だったゼファーだが、一般公道では手に余るほど高性能化してしまった他のマシンに辟易としていたユーザーにとって、気軽に乗りこなせる「普通」さが魅力となり、ベストセラーを記録する売れ行きを見せ、「ネイキッド」という新たなカテゴリーを作り出すほどのムーブメントとなり、ゼファーは750、110とラインナップを拡大していく。

かつてZ1がアメリカに旋風を巻き起こしたように、ゼファーという「そよ風」は、バイク乗りの心をすっかり虜にしてしまったのだった。

画像: ZEPHYR©モーターマガジン社

ZEPHYR©モーターマガジン社

以降、毎年細かな熟成を重ねていくが当然ライバルメーカーも黙ってはおらず、少しずつゼファーの牙城を崩していく。
それを受けて、エンジンを4バルブ化して53馬力までパワーアップしたゼファーΧ(カイ)を96年に投入。翌97年には車体関係にも改良を加え、キレのいいスポーティなマシンに生まれ変わった。

画像: ZEPHYR Χ©モーターマガジン社

ZEPHYR Χ©モーターマガジン社

あえて先代のイメージを引き継いだスタイリングが、逆にユーザに大きな変化をアピールすることができず、ライバルの台頭もあってセールスの方はいまひとつ伸びなかったが、ロングセラーモデルとして長く生産されていた。

画像: C1、C2モデルは一体型のメーターが採用されていた。このあたりはまだ、レプリカブームのデザインイメージを踏襲していたのであろう。/©モーターマガジン社

C1、C2モデルは一体型のメーターが採用されていた。このあたりはまだ、レプリカブームのデザインイメージを踏襲していたのであろう。/©モーターマガジン社

画像: ライバル車に対抗するため、ゼファーΧのエンジンは4バルブ化される。その他各部も熟成されたが、イメージは先代を引き継いでいる。/©モーターマガジン社

ライバル車に対抗するため、ゼファーΧのエンジンは4バルブ化される。その他各部も熟成されたが、イメージは先代を引き継いでいる。/©モーターマガジン社

400の大ヒットに確かな手応えをつかんだカワサキは、ゼファーをシリーズ展開していくことを選ぶ。
一般的に、同じシリーズで排気量の違うモデルをラインナップする場合、スタイリングや基本的な味付けは同様の手法をとるのが普通だが、シリーズ第2弾として90年8月に登場した750は400とは全く異なるマシンに仕上げられていた。
それは、Z2をイメージしつつも「新たなるナナハン」を提案するという画期的なものであった。

幅広い世代から支持を受けるその秘訣とは

"Z2をイメージしつつも「新たなるナナハン」を提案する"とはどういうことか、わかりますか?
ゼファー愛好家であればわかるはず!すぐに知りたい方は・・・『RIDE34』を読んでみてくださいね!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.